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京呉服 最新の意匠でまとう 京都・ファッションカンタータ

2010年6月13日11時24分

写真:藤井裕也の作品拡大藤井裕也の作品

写真:羽田登喜の作品拡大羽田登喜の作品

 京都・大覚寺。先月22日の薄暮、この古寺の境内に設けられた舞台で、和装作家5人の着物と、ミナペルホネン(皆川明)のファッションショーが開かれた。伝統和装と最新洋装の交流と発信を目指す「ファッションカンタータ from KYOTO」。京都商工会議所などの主催で、今年で18回を数える。

 京呉服も伝統を墨守するだけでは生き残れない。今年は「風のうた」をテーマに、蝋纈(ろうけつ)染めや手描き友禅、絞り染めの作家5人が新作計25点、皆川は2010年秋冬の21点をそれぞれ出展、女優の原田知世やモデルの杏らが身にまとって、特設のランウェーを歩いた。

 若手の作品が目を引いた。人間国宝の手描き友禅作家・羽田(はた)登喜男を祖父に持つ羽田登喜(41)は、淡い色調で花やチョウを大きくあしらったり、ブドウの実や葉の動きで季節感を出したり。典雅でモダンな色柄が華やいだ印象を残した。

 絞り染めの藤井裕也(38)は、黒地にステンドグラスの窓のような極彩色をにじませたかと思えば、濃淡のある瑠璃(るり)色の中に桜が浮かぶ川を流麗に描くなど、伝統技法と大胆な意匠の組み合わせにさえを見せた。

 いま、もっと着やすい形にすれば着物を着る人が増えるのではという声に、羽田は異を唱える。「手間をかけて着るからこそ着物は美しい。多少値段が高くても、着るのが少し面倒でも、『これを絶対着たい!』と思わせるようなパワーのある着物を作っていきたい」。(菅野俊秀)

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