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「別のワンダーランド探す」 ズッカの小野塚秋良が退任

2010年12月6日12時7分

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写真:小野塚秋良さん拡大小野塚秋良さん

 ズッカの創始デザイナー、小野塚秋良(60)が11年春夏の作品を最後に、後をデザインチームに託してブランドを去る。何げなく洗練されたカジュアルスタイルで「普通服ブーム」を巻き起こした。「クールジャパン」の基礎を築いた一人でもある。退任の理由を聞いた。

    ◇

 ズッカで22年間、その前に系列のイッセイミヤケで13年間、パリ・コレに参加してきた。その間は次々とワクワクする世界が広がって、まるで「不思議の国のアリス」の穴みたいなところに入り込んでコロコロと。ただ、パリ・モードの独特な文化には芯からとけ込めない感覚はあった。60歳のけじめとして、元気なうちに別のワンダーランドを探そうと決めました。

 それに、環境が変わり過ぎた。35年前には、手がつけられないような熱気や、着ることへの喜びがあった。今はこれだけ服があふれる中で、何ができるのか。

 パリ・コレは、大資本が入って大金を使い、盛大なショーをして、どんどん流行のサイクルが早まった。地球資源が減少する中でも、安くて早い大量の過剰な刺激が求められている。そんな仕組みやスピードの中での仕事に興味がなくなった。ファストフードやファストファッションで育った子が後に求めるものまでは責任が持てないし、自分の仕事ではない気がする。

 一つずつ無農薬野菜を育てるように服を作ればいいとも思ったけれど、時代のスケールが大きくなり過ぎたから、一度そこから抜けて、もっと高い位置から俯瞰(ふかん)したい。(編集委員・高橋牧子)

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