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虎模様の竹小物(高知) 使うほど手になじむ

2011年4月23日10時29分

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カラー写真:「竹虎」の4代目社長、山岸義浩さん=竹端写す拡大「竹虎」の4代目社長、山岸義浩さん=竹端写す

 虎斑竹(とらふだけ)。別名「虎竹」と呼ばれ、表面に虎皮状の模様が入った珍しい竹だ。淡竹(はちく)の仲間で、その美しい模様は幹に付着する菌の作用によるとも言われる。

 虎竹は、高知県須崎市安和の特産だ。江戸時代、土佐藩の山内家が藩外に出さなかったという貴重な竹で、財布や名刺入れ、システム手帳、眼鏡ケース、バッグなどを作っているのが、「竹虎」こと山岸竹材店。創業明治27(1894)年から竹材・竹製品の製造卸業を営む老舗企業だ。

 「もともと大阪の天王寺で商売をやりよったけど、わずか1.5キロの谷間にしかできん竹を求め、先々代の時にここに移ってきた」と語るのは4代目の山岸義浩さん(48)。幼い頃から虎竹に囲まれて育った。

 秋から1月にかけ、山から竹を切り出す「山出し」。ガスバーナーであぶる「油抜き」。ため木という道具を使っての矯正。熟練の職人による手作業を経て最後に布で拭くと、美しい虎模様が浮かび上がる。その神々しい姿はイギリスのBBCでも紹介されたことがある。

 昔はブラシやほうきの柄、今は生け垣や内装に使われるこの虎竹で、個性的なアイテムを作り始めたのは2003年ごろ。「自分が形にしたい、使いたいから始めただけ」というが、使うほど手になじみ、癒やしを与えてくれる小物ばかりだ。

 卸業の傍ら、今後も商品開発を続ける。「これでもうけようとは思わない。こんなもんがあるぜよ、高知の田舎で竹でこんなんしうぜよ、と言いたいがです。プライドですよ。117年やりよるワシらの心意気を感じ取ってくれたらええ」(竹端直樹)

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