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コラム「おいしさ発見」

鶏胸肉と空豆のサラダ〜軟らかさ、サラダ仕立てで〜

2007年05月23日

 鶏の胸肉は脂肪が少ないので、火を通しすぎるとぱさぱさになってしまいます。そうならないようにさっと火を通し、本来の鶏肉を味わいたい、というのが今回の料理の目的です。

写真鶏胸肉と空豆のサラダ 撮影・越田悟全

 胸肉は軟らかく食べたいので、できたら筋は取り除きたいですね。お時間あれば、やってみてください。

 胸肉を観察すると、白い筋が真ん中に走っています。その筋を境に、肉質が左右違うのがわかりますか? 筋の上から包丁を入れ、肉を二つに切り分け、露出した筋を切り取ります。それから、胸肉の繊維に対して直角に包丁が入るように、薄いそぎ切りにします。これが、軟らかく食べる第1のポイントです。

 湯をたっぷり沸かして、鶏肉を湯の中に放します。表面が白っぽくなったらすぐにざるにあげ、氷水に取ります。その肉の水分をペーパーなどでふき取ったら、ドレッシングであえます。肉に脂がなくても、ドレッシングの油分が肉の表面に絡まるので、ぱさつきを感じさせません。これが軟らかく食べるための第2のポイントです。

 ドレッシングはお好みでいいのですが、今回はフレンチドレッシングを作りました。マスタードと酢を混ぜたところに、オリーブ油を徐々に合わせながら、きちんと乳化させ、塩、コショウで味を調えます。

 季節柄、空豆も楽しみましょう。焼きナスを作る要領で火に網をかけ、空豆を網の上で真っ黒になるまで焼きます。中の豆が蒸し焼きされるので、薄皮をむくと、ふっくら味も濃く、ゆでるよりおいしくできるように思います。

(「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフ)


レシピ

 【材料】(2人分)

鶏の胸肉1枚(250グラム)、空豆10本

ドレッシング(マスタード20cc、酢10cc、オリーブ油20cc、塩、コショウ各適宜)

(1)胸肉の真ん中を走っている筋を取り除く。筋に沿って包丁を入れて、繊維質の異なる部分を切り分ける。肉についた筋をていねいに切りとってから、肉の繊維に対し直角に包丁を入れて、薄めのそぎ切りにする。

(2)ドレッシングを作る。ボウルにマスタードと酢を入れて合わせ、油を少しずつ加えながら泡立て器で白く乳化させるように混ぜていく。塩、コショウで味を調える。酢はワインビネガーでも米酢でも、お好みのものを。

(3)たっぷりの湯を沸かし、そこに(1)の肉を入れ、表面が白っぽくなったらすぐにざるにあげ、氷水に取る。

(4)焼きナスを作る時の要領で、空豆をサヤ付きのまま網焼きする。サヤが真っ黒になったら火から下ろし、サヤから豆をだして、薄皮もむいておく。

(5)肉の水分をペーパーなどできっちりとふき取って、(2)のボウルに入れてドレッシングを絡ませる。空豆も合わせ、味見をして、足りなければ塩、コショウで味を調える。



プロフィール

谷 昇(たに・のぼる)
1952年、東京生まれ。18歳から料理の道へ。37歳で2度目の渡仏。アルザス地方の三つ星店「クロコディル」で修業。96年から東京都新宿区の「ル・マンジュ・トゥー」のオーナーシェフに。

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