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コラム「おいしさ発見」

おかゆとジョウツァイ〜花のように米ふわっと〜

2008年01月09日

 おかゆというと、七草がゆや病気の時の食事が思い浮かぶかも知れません。消化吸収のよいおかゆは、中国ではごく日常的な食べ物で、無数のバリエーションがあります。

写真

ジョウツァイ 撮影・越田悟全

 華南地方では肉や魚、野菜など具を炊き込み、薄味をつけるのが特徴です。寒冷地の華北では、豆や雑穀が入り、主食の饅頭(マントウ)や包子(パオズ)に添える、スープの役割も果たします。

 今回は、味をつけない白がゆに「粥菜(ジョウツァイ)」と呼ぶおかずを添える献立です。米どころの華中で一般的な食べ方です。

 米は洗ってざるに揚げ、2時間ほど水切りします。三分がゆなら米の約20倍、五分がゆなら約10倍の水を深いなべに沸騰させて米を入れ、木べらで1、2回混ぜます。ふたはせず、米が常に回転するように、中火程度を保ちます。

 こうすると米粒同士がくっつかず、さらりとして焦げにくくなります。花が咲いたように米がふわっと開くまで40〜50分炊きます。最後の方でも木べらで底をこするように軽く混ぜるとよいでしょう。

 元気をつけたい時には「大蒜粥(タアスワンジョウ)」がお薦めです。じっくり炊いたニンニクはほくほくとして、臭みも全くありません。

 粥菜の「炒醤瓜肉(チャオジャングヮロウ)」は、キュウリのみそ漬けと豚肉のいためものです。醤菜(ジャンツァイ)と呼ぶしょうゆ漬け・みそ漬けが豊富な北京でおなじみの総菜で、入院した人の見舞いに持ってゆくと喜ばれるという逸話があります。

 「滑蛋韮黄(フワタンジョウホワン)」は口当たりの滑らかなニラの卵とじ。はし休めの「五香甜豆(ウシャンティエントウ)」は、スパイスを利かせた甘い煮豆です。汁は2、3回使えますので、白インゲンや黒豆も煮てみて下さい。(「竹爐山房」主人)


レシピ

〈大蒜粥〉

【材料】 米60グラム、水1200cc、ニンニク4片

 米を洗い、2時間ほど水切りする。分量の水を沸かしてニンニクを入れ、10分煮る。米を加えて再沸騰したら中火にし、40分煮る。

〈炒醤瓜肉〉

【材料】 キュウリのみそ漬け200グラム、豚ヒレ肉100グラム、A(塩ひとつまみ、しょうゆ小さじ1、コショウ少々、片栗粉小さじ2)、長ネギ8センチ、ショウガ10グラム、青菜少々、ゴマ油大さじ2

 キュウリのみそ漬けを千切りにし、水につけて少々塩抜きする。豚肉を千切りし、Aで下味をつける。長ネギ、ショウガも千切りにする。鍋にゴマ油を熱し、豚肉をいためて取り出す。鍋に残った油でネギ、ショウガをいため、肉を戻してしょうゆ適量を回し入れる。キュウリ、青菜を入れて少しいため、水溶き片栗粉少々を回し入れる。

〈滑蛋韮黄〉 卵3個に塩少々を加えて溶き、黄ニラ40グラム、青ニラ少々を5センチに切る。鍋に多めの油を熱してニラを強火でいため、卵を入れてお玉で大きく混ぜ、ふわっと焼く。

(以上3品はいずれも4人前)

〈五香甜豆〉 大豆1カップを一晩水につけ、軟らかくゆでて、ざるに揚げる。水1500cc、ザラメ200グラム、しょうゆ大さじ1、桂皮(けいひ)(シナモンスティックでも可)1片、陳皮(干したミカンの皮)1片、あれば八角1片、甘草5グラムを加えて30〜40分煮て、汁に浸しておく。



プロフィール

山本 豊(やまもと・ゆたか)
1949年、高知県生まれ。東京・湯島の湯島聖堂内にかつてあった、中国文化の普及に取り組む書籍文物流通会で中国料理の修業を始める。87年、東京・吉祥寺に「知味 竹爐山房(ちみ・ちくろさんぼう)」を開店

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