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筑前煮

2008年12月24日

  • 教える人・土井信子

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筑前煮 撮影・大山克巳

 寒くなって、根菜が味わいを増してきました。「鶏肉と一緒にどーんと一皿に。筑前煮は炒(いた)め煮の代表選手です」と家庭料理研究家の土井信子さん。

 まずは下ごしらえ。気をつけるのは、材料はどれも同じぐらいの大きさに切ること。均一に味がしみこむようにします。味の伝わりにくいコンニャクは手でちぎり、どこからでもしみやすくしました。ゴボウやニンジンはよく洗い、皮をむかずに。「皮がいい味なの」

 もうひとつのポイントは、鶏肉をさっと炒めて肉のうまみをとじこめたら、一度取り出すこと。根菜と一緒に火を通し続けると硬くなり、味がつきにくくなるからです。

 煮るときは、だしより先に酒を入れます。「酒が根菜のさまざまな味を丸くまとめます」。砂糖、しょうゆを加えたら、上下を返しながら、むらなく味をつけます。いいにおい。土の香りでしょうか。つやつやしてきました。

 筑前煮はもともと福岡県の郷土料理で、がめ煮と呼ぶそうです。いり鶏ともいいます。ふだんのおかずにもってこいですが、お正月の出番も忘れてはいけません。

 「具の切り方を一工夫し、ちょっと立派にしてみましょうか」。鶏肉は大きめに一口半ほどにし、コンニャクは手綱コンニャクにします。ニンジンは梅の型で抜きましょう。青みに小さめのキヌサヤを選び、3枚使って竹の葉みたいに飾って。ゴボウは幅5ミリほどの棒状にし、縦半分にするよう包丁を入れますが、片端の付け根部分は切らずに残し、松葉に見たてて。お重に盛りつけ、ニンジンなど松竹梅を描くように散らせば、彩りも食べごたえも満点のおせちです。

◇栄養ワンポイント

 根菜類がたっぷりで、食物繊維が十分とれる。1日にとりたい野菜は350グラムだが、根菜類なら量をとりやすい。味がはっきりした1品なので薄味メニューを組み合わせて。

 献立例=ごはん、豆腐とワカメのすまし汁、キュウリとシラス干しのショウガ酢あえ、みかん

(管理栄養士・宗像伸子)

レシピ

1人前297キロカロリー、塩分3.1グラム

【材料】(4人前)

鶏もも肉250グラム、レンコン300グラム、ゴボウ50グラム、ニンジン50グラム、コンニャク1枚(200グラム)、ゆでギンナン適宜、サラダ油大さじ2、酒3分の1カップ、だし200cc、砂糖大さじ4.5、しょうゆ大さじ4.5

(1)鶏肉を一口大に切る。ゴボウとニンジンはタワシでこすり洗いし、レンコンは皮をむき、それぞれ同じぐらいの大きさの乱切りにする。コンニャクは手でちぎる。

(2)なべにサラダ油大さじ1を入れて熱し、鶏肉の色が変わるまでこんがり炒め、いったん取り出す。油大さじ1を加え、レンコン、ゴボウ、ニンジン、コンニャクをやや強火で油がなじむまでいためる。

(3)鶏肉を戻し入れ、酒をまわし入れる。続いてだしと砂糖を順次入れて全体を混ぜる。

(4)煮たったらアクと泡をすくいとり、水でぬらした落としぶたをして4、5分煮る。次にしょうゆを加えて落としぶたをし、汁気がほとんどなくなるまで弱火で15分ほど煮つめて照りを出す。途中で時々混ぜ、上下を入れかえる。

(5)青みにゆでギンナンを入れ、器に盛る。

プロフィール

高城順子 (たかぎ じゅんこ)
料理研究家。大阪府生まれ。和・洋・中の専門家に師事した後、料理教室の講師を経てフリー。雑誌、テレビの料理番組などで活躍。

プロフィール

根岸規雄 (ねぎし のりお)
ホテルオークラ東京総料理長。埼玉県生まれ。61年同ホテルに入社、フランス料理に取り組み、01年に総料理長に就任。

プロフィール

浜田ひろみ (はまだ ひろみ) 
料理研究家。岡山県生まれ。大手家電メーカーに勤務後、独立。クッキングスタジオを主宰し、料理指導のほか食品CM制作にも参加。

プロフィール

土井信子 (どい のぶこ)
家庭料理研究家。大阪府生まれ。故土井勝氏と結婚、料理学校を開設。夫の死後閉鎖し、現在は高齢者向け教室などで教える。

プロフィール

宗像伸子 (むなかた のぶこ) 
管理栄養士。東京都生まれ。病院の栄養部勤務の後、独立。病院や企業の栄養コンサルタントのほか、テレビや雑誌で健康を維持する食事を解説。
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