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ポトフー

2009年1月28日

  • 教える人・根岸規雄

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ポトフー 撮影・大山克巳

 大鍋に野菜と肉をごろんと入れて、ゆっくり、じっくりうまみを引き出した「ポトフー」。洋風おでんとも訳されますが、「火にかけた鍋」を意味するフランスの家庭料理です。食卓で切り分け、塩、コショウとマスタードでシンプルに楽しみます。

 「冬になると、どの家の薪ストーブにも1日鍋がかけてある。友人のシェフが休みの日に自分の『母の味だ』とふるまってくれたのを思い出します」と、ホテルオークラ東京総料理長の根岸規雄さん。「今回の主役は肉というより冬野菜。加える水分を抑え、蒸し煮風に仕上げます」

 フランス料理に白菜とは意外かもしれませんね。長く煮ても崩れず、とろりとやわらかな口当たりが、根岸さんのおすすめです。タマネギ、ニンジン、セロリが、西洋の香りにまとめてくれるから不思議。どれもできるだけ大きなまま使います。火の当たりを均一に、煮る途中でばらけないように、鍋にぴっちり詰めていきます。

 肉は牛の肩肉、すね肉などのかたまりを選びます。硬いと心配かもしれませんが、時間さえかければ、軟らかくなるので安心を。「ひとつまみの塩を加え、とろ火で気長にいきましょう」と根岸さん。ポトフーには肉なら鶏を丸ごと一羽入れるレシピもあり、野菜もキャベツ、カブ、ジャガイモとお好みですが、煮崩れしやすいものはスープが濁るので、後から加えるひと工夫をしてください。

 たっぷり食べて残った翌日は? ひと味変えたかったらスープに赤ワインを加えて温め直すほか、野菜を冷たいまま粗切りにして、オリーブオイルとワインビネガーであえたマリネ風も。残らず食べ尽くせる質実さも魅力です。

◇栄養ワンポイント

 たっぷり野菜がやわらかで食べやすく、不足しがちな食物繊維もとれる、冬ならではのうれしい料理。蒸し煮の調理法で素材それぞれのうまみが凝縮しているので、塩分を抑えても満足できる。

 献立例=ジャガイモのサラダ、ロールパン、フルーツポンチ

(管理栄養士・宗像伸子)

レシピ

1人前348キロカロリー、塩分2.5グラム

【材料】(4人前)

 牛かたまり肉400グラム、白菜1キロ、ニンジン小2本、タマネギ1個、生シイタケ4枚、セロリ小2本、トマト1個、ロリエ1枚、塩、黒コショウ、粒マスタード適宜

(1)牛肉はかたまりを二つに切る。

(2)白菜は縦に四つ割りにする。芯の部分を切り離さないように、黒ずんだ部分があれば落とす。シイタケは石づきを取り、タマネギは皮をむき、縦に四つに切る。トマトはへたをくりぬく。ニンジンは皮をむいて頭の方に縦に切り込みをいれておく。

(3)煮込み用の鍋に材料を並べる。白菜のように大きなものから順に、敷き詰めるように入れる。水1カップ、塩ひとつまみ、ロリエを加えてふたをし、とろ火で約1時間半〜2時間ゆっくり煮込む。鍋の厚みやちょっとした火加減で水分の蒸発量は変わってくる。材料がひたひたになるくらいの水加減を保つよう、必要なら水を補って肉がやわらかくなるまで十分に煮込む。

(4)食卓には鍋のまま供し、塩、マスタード、粗びきの黒コショウを添える。

プロフィール

高城順子 (たかぎ じゅんこ)
料理研究家。大阪府生まれ。和・洋・中の専門家に師事した後、料理教室の講師を経てフリー。雑誌、テレビの料理番組などで活躍。

プロフィール

根岸規雄 (ねぎし のりお)
ホテルオークラ東京総料理長。埼玉県生まれ。61年同ホテルに入社、フランス料理に取り組み、01年に総料理長に就任。

プロフィール

浜田ひろみ (はまだ ひろみ) 
料理研究家。岡山県生まれ。大手家電メーカーに勤務後、独立。クッキングスタジオを主宰し、料理指導のほか食品CM制作にも参加。

プロフィール

土井信子 (どい のぶこ)
家庭料理研究家。大阪府生まれ。故土井勝氏と結婚、料理学校を開設。夫の死後閉鎖し、現在は高齢者向け教室などで教える。

プロフィール

宗像伸子 (むなかた のぶこ) 
管理栄養士。東京都生まれ。病院の栄養部勤務の後、独立。病院や企業の栄養コンサルタントのほか、テレビや雑誌で健康を維持する食事を解説。
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