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おかず練習帳

牛肉のビール煮 煮込み料理、味アップのコツは? おこげも溶け込ませて

2011年2月23日

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写真:取材・構成 長沢美津子 撮影・大山克巳取材・構成 長沢美津子 撮影・大山克巳

写真:肉の全面にしっかり焼き色をつける肉の全面にしっかり焼き色をつける

写真:肉と炒めた野菜を入れた鍋にビールを注ぐ肉と炒めた野菜を入れた鍋にビールを注ぐ

図:  

 煮込みは時間がおいしくしてくれる料理です。厚手の鍋に仕事を預ける前の助走がうまくいけば、着地もピタリ。食肉文化の長い、西洋の知恵を拝借しましょう。根菜たっぷり、大人の味わいが魅力の「牛肉のビール煮」です。

 「お酒で肉を煮る調理は世界各地にいろいろ。肉を軟らかくし、コクがでます」と料理研究家の脇雅世さん。

 せっかくの牛肉なら、塊を大きく切り分け、ボリューム感を楽しみたいもの。カレー用の角切りでは、ちょっと物足りないのです。煮込み向きの部位から選んだのは、脂肪や筋がほどほどで、1時間もあれば煮込みができる肩肉。すね肉は軟らかくなるまで2〜3時間かかり、もも肉はぱさつきがち。肉屋さんに相談するといいでしょう。

 材料を切り終えたらフライパンをコンロにのせ、煮込む鍋は隣に。肉に塩コショウはしません。フライパンからジャーッと音が続く強めの火加減で、焼き色をつけるのが最初のポイント。煮込みの風味が増し、濃い色になります。

 続けてタマネギとゴボウを炒めますが、油がからんだ後の変化を確かめて。仏語で「スエ(汗をかく)」という通り、じわっと水分がでてきます。これが第2のポイント。炒めた後に残ったおこげはうまみのもと。スープを煮立てながら、へらでこそげて余さず溶け込ませます。

 使うビールはヨーロッパタイプの味の濃いものに。野菜に小麦粉をからめたので、徐々にとろみがでてきます。弱火を保って鍋底がこげ付かないよう、へらでときどき混ぜます。ニンジンは時間差で加えて食感と色みをキープ。できたその日も、翌日はもっと、深いおいしさです。(料理・脇 雅世)

レシピ

 【材料】(6人前)

 牛肩肉600グラム、タマネギ1個(200グラム)、ゴボウ200グラム、ニンジン1本、ニンニク1片、タイム1枝、ロリエ1枚、チキンスープ=固形スープのもと半個を湯にといても=200cc、ビール350cc、塩小さじ1.5、コショウ少々、砂糖小さじ1、サラダ油大さじ2、バター大さじ1、小麦粉大さじ2

(1)牛肉は4〜5センチ角に切る。タマネギは縦の薄切りにする。ゴボウは長さ4センチ、太い部分は縦半分に切り水につける。ニンジンは厚さ1センチの輪切り、ニンニクは半分に切って芯を取る。

(2)フライパンにサラダ油大さじ1を温めて牛肉を重ねず並べる。強めの中火で肉を返しながら全面に焼き色をつける。煮込み用の厚手鍋に移す。

(3)続けてサラダ油大さじ1を足し、タマネギと水気をきったゴボウを炒める。表面に透明感がでてきたら、小麦粉をふり入れて混ぜ、粉がなじんだら煮込みの鍋に加える。

(4)同じフライパンでスープをひと煮立ちさせ、ヘラで鍋肌のこげを溶かす。鍋に加えて火にかけ、調味料、ニンニクとハーブ類、ビールを加える。煮立ったらあくをとり、鍋の中が2〜3カ所沸騰する弱火にして、ふたをして40分、へらで底をときどき混ぜながら、肉がほぼ軟らかくなるまで煮込む。

(5)フライパンにバターを溶かし、中火でニンジンを炒める。つやがよくなったら、鍋に加えて約10分、ニンジンが軟らかくなるまで煮る。味をみて、塩コショウでととのえる。

    ◇

1人前約405キロカロリー、塩分1.5グラム、脂質26.1グラム

(栄養計算・清水加奈子)

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だし(2)

 かつおだしのうまみはイノシン酸、昆布だしのうまみはグルタミン酸。二つが一緒になると、単体の時よりずっとうまみが強く感じられます。この効果を利用したのがかつお昆布だし。

 一般に、昆布は水から煮出して沸騰前に取り出すとされています。しかし松本仲子・女子栄養大名誉教授(調理学)は「家庭では、引き揚げずに削り節を加え、一緒に弱火で1分程度煮出し、うまみを出すのが合理的」と言います。煮ると昆布の臭みが出ると言いますが、松本さんの実験では、沸騰した湯で5分間煮ても、味や香りの評価は下がりませんでした。

 昆布のうまみのグルタミン酸は沸騰すると急速に溶け出します。グルタミン酸が多すぎると、くどくなります。高級な昆布だとうまみが出過ぎて、これが「昆布臭い」原因と考えられます。しかし、家庭でそこそこの値段の昆布を使う場合、昆布が含むうまみの量は限られていますから、最大限に引き出しましょう。(大村美香)

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