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おやじの昼めし 京橋玉次郎のお品書き

本当のカルボナーラ 京橋「リストランテ フィオレンツァ」

2011年5月31日

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生クリームを使わない

 メニューには平日限定パスタとカフェのセットなど、15種類ほどがメニューに並んでいる。もちろん私の好きなトマト味もある。しかしメニュー冒頭の「生クリームを使わない、本当のカルボナーラ(自家製パンチェッタ使用)1050円」とあるコピーを見ては、好奇心の虫を抑えておくことはできない。

 その「本当の」カルボナーラを注文。小ぶりのまだ温かいパンが出てくる。ついで運ばれてきたパスタだが、そう思ってみれば、ソースの見た目のフンワリ感が違うような気がする。もっとも、普段の食事で色や形状を注意深く観察しているわけではないので、普通のそれと劇的に違っているのかどうか、うかつな自分には自信はない。

アメリカ経由

 パスタ自体は細めのアルデンテ。卵とチーズと野菜や肉の旨味スープとで作られたというソースは、フワフワと柔らかな食感。ソースに入っている肉片がベーコンでなくパンチェッタ。これは豚のばら肉の塩漬けを熟成させたものだ。プリッとした食感が好もしい。

 ところで、なぜ生クリームを使わないものを「本当の・・・」と呼ぶか。第二次大戦後、イタリア料理はアメリカを経由して日本に普及してきた。イタリア本国ではカルボナーラに生クリームは使わないのだが、アメリカでは使っていた。これがそのまま日本に定着したということらしい。

京橋のランチ激戦区

 この店のある京橋3丁目のこの通りは、リーズナブルで手頃な店が散在する、私の好きなランチ激戦区である。そんな中にあって、ここはリステランテの名の通り、構えからして高級感を漂わせている。入口も道路から十分に空間があり、声高な看板を出しているわけではないので、知らない人は気が付かずに通り過ぎてしまいそうだ。

 店に入ると、白い漆喰風の天井と壁、ダークブラウンのカウンターなどが、しっとりと落ち着いた感じを出している。中央の大きなワインセラーも目を引く。カウンター7席、テーブル席が16人と小さくはあるが、まぎれもなくリストランテだ。

20年後の燻し銀

 だがランチのパスタメニューは、飲み物がついて1050円からとリーズナブルだ。この店の雰囲気でこの価格と味なら、シビアな“選球眼”を持つ女性たちが放っておかない。やや遅い時間だったが、若い方やコースらしきご婦人方など、観察した限り9割が女性客だった。予約限定のコースは2100円と3500円。

 オーナーシェフの橋本氏は、フランス料理を10年、イタリア料理を17年修業、2007年8月にこの店を開いた。トスカーナの片田舎にあるような “少しだけきらびやかで居心地の良いリストランテ”が目標だという。

 そんなシェフの教育もあってか、料理学校で勉強もしているというホールを担当する若者の客の言葉遣いや身のこなし、料理への知識などは大層気持ちの良いものだった。「10年後・20年後に燻(いぶ)し銀のような輝きを持った場となれたらこれ以上の幸せはない=橋本氏」そうだ。目先の利優先の昨今の風潮の中、いい言葉です。ぜひそうなってください。

【お店データ】

中央区京橋3−3−11〈地図〉03−6425−7208

営業:〔平日〕午前11時30分〜午後2時30分、LOコース1時30分、パスタ2時

午後6〜午後11時 LO午後9時30分

日曜休み

<本日食したランチ>

カルボナーラ 1050円

プロフィール

京橋 玉次郎(きょうばし・たまじろう)

 心身のリフレッシュに週2、3回スポーツジム通い。京橋・銀座・日本橋・八重洲・八丁堀界隈の雑食的な昼めし散策のほか、天気のよい日に肩の力を抜いてサイクリングに出かけるのも楽しみ。時には温泉泊まりの輪行で古い街道を走ったり峠を越えたりも。元大手マスコミに勤務、不規則で不健康な記者生活36年だった。好奇心強く少し天邪鬼。身長175センチ、A型。

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