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おやじの昼めし 京橋玉次郎のお品書き

気取らない元気な寿司屋 銀座「まる伊」

2011年7月26日

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 銀座あたりで知らない寿司屋の暖簾をくぐるのは、ちょっと肩に力が入ったりするが、この店は表にランチメニューの看板が出ているので安心だ。銀座に限らず、表には目立つ看板もメニューも出さないのが“粋”とする店もある。もちろんそれはそれで、ある種の文化や伝統のようなものとして貴重な存在だ。でも、それは少数派として存在してくれればいい。

 最初から理屈っぽくなってしまったが、要は安くてうまいものを食いたいのがおやじの主たる願望。

穴子とづけの組み合わせ

 「らっしゃい!」。店に入るとカウンターの向こうの親方と職人から、えらく威勢の良い掛け声がかかる。寿司屋や魚屋は威勢の良いのが相場だが、ここはひときわ威勢が良い。

 メニューにおすすめとあった「づけ穴ちらし」1200円を注文してみる。ずいぶんと平べったい丼で出てきた。良い色につかったマグロと、白さを残し柔らかそうに焼かれた穴子が食欲をそそる。マグロは見た目を裏切らずしっかり味がしみていて、硬めのご飯とよく合う。量もたっぷりだ。穴子は白っぽい色合いを、良い意味で裏切り香ばしく味は濃厚。これも硬めのご飯とのバランスが良い。

たっぷりのボリューム

 づけと穴子を楽しみつつ食べてゆくと、ご飯の下から何か出てきた。箸で確かめると、次々と出てくる。いくら、いか、たこ、えび、鮭、など。丼の底に小さな切り身が敷いてあったのだ。平たい器を使っているのも納得。食べ終わるとずしりと満腹感があった。結構なボリュームだ。1.5人前1500円と書いてあったが、安易にそれを頼まないほうが賢明だろう。

 穴子は、これまで夏場は八戸のものを使ってきたが、今年は入ってこないので九州産を使っているそうだ。地震の影響はこんなところにもあった。食す方も牛肉や野菜ほどではないが、魚介類の産地も少し気にかかるようになった。いやな時勢になったものだ。

良心的な価格

 づけと穴子とは珍しい組み合わせだ。なぜこんな組み合わせをつくったのか興味がわく。親方の伊藤義伸さん(48)によれば、「自分は両方好きなので、一緒に食べられたらいいな」と、すこぶる単純な動機から作ったという。ふーん。

 1階はカウンター席のほかにテーブル席がある。2階もカウンターとテーブル席。1、2階合わせると43人入るそうで、小さな寿司屋ではない。2階のガラス張りの窓からは外が見下ろせる明るい作りになっている。握り800円、1.5人前握り1100円、海鮮チラシ1000円、と銀座という土地柄の割にはリーズナブルな設定だ。

目立った女性客

 客は近隣の勤め人が多そうだ。この日観察したかぎりだが、女性客が多かったのにちょっと驚かされた。銀座松屋の裏にあたるので、あるいはその関係者が多いのかもしれない。昼の客は午前中目いっぱい働いた勤め人が中心なので、物足りなくないよう、しっかりしたボリュームを心がけている、とは親方の言葉。確かにづけ穴ちらしなどは、人によっては手こずるであろうボリュームだ。

 帰りしなの入り口わき、むせかえるような熱射にあぶられ、江戸風鈴の金魚も苦しそうだった。

【お店データ】

店名 まる伊

中央区銀座3−8−15 〈地図〉 03−3564−8601

営業:〔平日〕午前11時30分〜午後2時30分、午後5時〜午後10時(土8時30分)

日祝休み

<本日食したランチ>

づけ穴ちらし 1200円

プロフィール

京橋 玉次郎(きょうばし・たまじろう)

 心身のリフレッシュに週2、3回スポーツジム通い。京橋・銀座・日本橋・八重洲・八丁堀界隈の雑食的な昼めし散策のほか、天気のよい日に肩の力を抜いてサイクリングに出かけるのも楽しみ。時には温泉泊まりの輪行で古い街道を走ったり峠を越えたりも。元大手マスコミに勤務、不規則で不健康な記者生活36年だった。好奇心強く少し天邪鬼。身長175センチ、A型。

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