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おやじの昼めし 京橋玉次郎のお品書き

若夫婦の小粋な店 館山「オステリア ベッカフィーコ」

2012年3月27日

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 おやじ仲間と深い意味もなく「一泊してうまい魚でも食べようか」と南房総の館山へ行った。年をとると、いや年をとらなくてもうまいものとはいいものだ。

激論?の末のイタメシ

 某日、ほぼ正午に館山駅に到着した。昼飯の時間だ。館山で評判というイタリアンのこの店を訪ねた。出発前、「昼とはいえ館山に行ってイタメシでもあるまい。寿司はどうか」という声があった。しかし夜はペンションに魚料理を頼んであった。昼も夜も魚というのも芸がない。「パリで中華料理を食すようなもので、これも一興ではないか」という結論に達した。

 店は館山駅から10数分の住宅街の中にある。しっかり地図を頭に入れて行かないと少々わかりにくいかな、と思っていたが最近のレンタカーのナビゲーターは優秀だ。一発でたどり着いた。

パスタは塩味が特徴的

 店は若い夫婦二人とお手伝いの女性だけでやっている、すこぶるこじんまりした店。外見は住宅街に違和感なく溶け込んでいるが、店内は都会風な小洒落た雰囲気だ。壁のあちこちに絵画が飾られ、おしゃれ感を盛り上げている。

 ランチは3コースあり1200円、1700円、特選海鮮3000円の3種類。銀座並みの価格は、料理に自信ありということか。1700円を選択。

 パンプキンスープに続いて出てきたのが、パスタ9種類から選んだパジリコのトマトソース。細身のパスタがかなりのアルデンテで、きつめの塩味できりりとした味わいに仕上がっている。小麦の味を引き出すためにぎりぎりのところまで塩を使っている。好みよっては塩辛すぎると感ずるかもしれない。大盛り無料と書いてあった。

都心にいるような錯覚

 メインのチキンソテーは真っ白な皿に品良くきれいに盛られていた。食器や料理のアレンジを眺めていると、館山に居ることを忘れ、東京の街角の小さなイタリアンで、ゆっくりランチを楽しんでいるような気分がしてくる。

 オーナーシェフの田邉邦明さん(41)は東京で修業していたが、夫人の縁で館山へ時々訪れるうち、南房総の新鮮な魚介類と野菜などの食材に惹かれ、ついにはこの店を開いた。料理のコンセプトは南房総の素材を生かした南イタリア風の料理。店内に飾られている絵は、大学で美術を学んだ夫人の作品。やわらかな作風が目も楽しませてくれる。

赤ん坊を背負った夫人

 その夫人が赤ん坊を背負って手伝いをしいていた。忙しいひと時のことなのだろうが、最近みかけなくなった赤ん坊を背負った母親の姿だ。

田舎町の都会風な店、洒落た店内と赤ん坊を背負った若い母親、ちぐはぐなようでもあるが、懐かしく心温まるような組み合わせでもある。ほのぼのとした光景に料理の味がしみじみと心にしみた。

 ところで館山。駅舎は白壁とオレンジ色の屋根とヤシの木が南国の雰囲気を醸しだしていた。西口を出ると突き当りがビーチだが、ここも駅舎と雰囲気を合わせ、すっかり南国リゾート風に生まれ変わっていた。

【お店データ】

店名 オステリア ベッカフィーコ

千葉県館山市館山1212−1 〈地図〉

0470−24−2820

営業:〔平日〕午前11時30分〜午後3時(L.O.2時)、午後6時〜午後11時(L.O.9時)

月曜、第2火曜休み

<本日食したランチ>

1700円コース

プロフィール

京橋 玉次郎(きょうばし・たまじろう)

 心身のリフレッシュに週2、3回スポーツジム通い。京橋・銀座・日本橋・八重洲・八丁堀界隈の雑食的な昼めし散策のほか、天気のよい日に肩の力を抜いてサイクリングに出かけるのも楽しみ。時には温泉泊まりの輪行で古い街道を走ったり峠を越えたりも。元大手マスコミに勤務、不規則で不健康な記者生活36年だった。好奇心強く少し天邪鬼。身長175センチ、A型。

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