各所でディナーショーやコンサートが開催されるこの季節。少しドレスアップして聴く音楽も素敵だけれど、ワイルドに盛り上がれるライブも楽しいもの。珍しいライブでにぎわっているのが兵庫県尼崎市のJR尼崎駅前にある、津軽三味線の生演奏が聴ける居酒屋だ。オーナーであり津軽三味線奏者の竹田傑(すぐる)さんが毎晩2回、弟子と共に舞台に立つ。
竹田さんの掛け声と共に演奏が始まると、その力強さに客席の空気が変わる。1曲目は三味線と太鼓だけ、2曲目は尺八が加わってさらに深みが増す。次は歌い手が入って「じょんから節」を歌い上げる。曲目を知らなくても民謡のメロディがずんずん響いて、いつのまにか全身でリズムをとっていた。「これが民族音楽というものかしら」と問いかけると、「津軽三味線はアドリブでセッションするから日本のジャズですよ」と竹田さん。なるほど! リズミカルで迫力がありながら郷愁を誘う音色は確かにそうかもしれない。
芋焼酎のお湯割りに合わせて、まずは津軽の家庭料理「あっぱ焼き」。あっぱとは津軽弁でお母さんという意味。ホタテの器で、貝柱、エビ、シメジを煮て卵とじにしたやさしい味はまさにお母さんの手料理。勧められた「大根サラダ」は、たっぷりの大根の上に炒めたイリコがのっている。そのイリコは香川県の伊吹島付近でとれる特級品で、シャリッとした食感でなんともいえない旨みがあふれてくる。そして、となりの席の常連さんに勧められたのが、「玉子焼(五島風)」。初めて耳にした五島風、ダシも塩も入れずにシンプルに作った玉子焼きをたっぷりの七味と醤油で食べるもの。これが見た目ほど辛くなくて美味しい。「なぜ津軽料理ではなく九州の五島列島の料理?」とたずねると、「弟子の一人が五島出身だから」という返事が返ってきた。大根サラダにあった伊吹島のイリコも弟子からの紹介だそう。津軽料理にこだわらず、人の縁を優先する、なんともアットホームなお店だ。
こんな風に単品で頼むのもいいけれど、グループならコース料理もある。「あどはだりコース」なるものは、刺身、煮物、焼き物、揚げ物、麺のフルコース。「あどはだり」は、竹田さんの師匠、山田千里さんのオリジナル曲のタイトルだそうだが、意味がまったく想像できない。「あどはだりというのは、津軽弁で『あとをひく』という意味です。もうちょっと聴きたい、アンコールが聴きたいということです」と竹田さん。
2度目のライブが始まった。「ソーラン節」と共に手拍子、そして「どっこいしょ!」と合いの手が客席から沸き起こるとつられて声が出る、津軽三味線の音が体に響いてまさにジャズを聴くような心地よさに変わってきた。舞台に立つのは優勝歴のあるママを中心に各種コンテストの入賞者ばかり、実力派の演奏を聴きながらみんなで盛り上がれる店だ。
<メニュー>
生ビール 550円
焼酎グラス 600円
あっぱ焼き 1,000円
玉子焼(五島風) 500円
大根サラダ 650円
あどはだりコース 2,800円
寄せ鍋 1名 2,000円〜(4名以上で要予約)
※団体予約は金額応相談
<店情報>
和楽 ⇒http://www.minyo-umewaka.jp/wagaku.html
06−6489−4658
兵庫県尼崎市長洲本町1−3−1 川端ビル2F
営業時間/18:00〜23:30
ライブ 19:30〜、21:30〜
定休日/火曜
<取材/松田きこ(ライター。編集プロダクション「ウエストプラン」代表)>http://www.west-plan.com/
定番の「オマール海老のビスク」をはじめ「素材を味わう」「出汁へのこだわり」などさまざまな視点で捉えたスープをご紹介。スープ専門店ならではのカレーやデザートのレシピも初公開。
クリスマスや忘年会・新年会など、年末年始はパーティーがめじろ押し。そこで今回は、楽しい席にぴったりのスパークリングをご紹介。高級シャンパンとして知られるドンペリをはじめ、新感覚のスパークリング日本酒、天然イチゴが入ったスパークリングワインなど、とっておきの1本でパーティーを華やかに盛り上げよう。
今年も残すところ1ヶ月余り。今回は、早めに予約しておきたいお正月のおせち料理をご紹介。定番の和風おせちをはじめ、ワインに合う洋風おせち、カニ姿付きの海鮮おせち、身体をいたわる豆腐創作おせち、温めて食べる中華おせちなどバラエティーも豊富。食材選びから調理法までこだわった極上のおせちで、華やかな新年を迎えよう。