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桜にはロゼ・シャンパンが良く似合う〈後編〉2007年04月17日 ワインショップで一番多く出回っているのは、泡のない“スティルワイン”で、赤ワイン、白ワイン、ロゼワインが、このカテゴリーに入ります。なぜ泡がないかと言うと、ぶどう果汁の中の糖分が、酵母(※1)の働きで、「アルコールと炭酸ガス」に分解され、炭酸ガスはワインの発酵中に発散してしまうので、最終的にアルコールだけが残り、非発泡性のワインができます。
●シャンパン造りの第一ステップは 各シャンパン・メゾンには“リザーブワイン”と呼ばれる、過去何年間かにわたって保存されているスティルワインがあります。シャンパン造りでは、収穫したてのぶどうから造ったワインをリザーブワインとブレンドし、蔗糖(しょとう=糖分)と酵母を加えて瓶詰してから、王冠で密閉します。「発酵」は糖分と酵母があれば自然に起きるので、瓶内では新たな活動が始まり、密閉されているためガスが逃げません。その結果、ボトルの中で誕生する細かな自然の気泡が保持される、というわけです。 ●「アッサンブラージュ」と「マセラシオン」 見た目にもきれいなロゼ・シャンパン。「色の出し方」には、前編でも触れた通り、二つの方法があります。「アッサンブラージュ(ブレンド)」と「マセラシオン(醸し)」です。 瓶詰前に、シャンパーニュ地方のピノ・ノワールから造った赤ワインを加え、打栓して、再度発酵させるのが「アッサンブラージュ」で、メゾンによって添加する赤ワインの量は異なります。例えば、パリでも人気のロゼ『ビルカール・サルモン』のNV(※2)場合は7〜9%、テタンジェのプレステージ(※3)『コント・ド・シャンパーニュ・ロゼ』の場合は12〜13%添加しています。2アイテムとも美しいサーモンピンクですが、添加する赤ワインの微妙な違いが、ロゼ色の違いになっていることがおわかりいただけるかと思います。 ちなみに、シャンパーニュ地方はフランスで唯一、赤ワインと白ワインをブレンドしても良いAOC(※4)です。 一方、「マセラシオン」は、ぶどうの果皮から色素を抽出します。原料ぶどうには、黒ぶどうの「ピノ・ノワール」と「ピノ・ムニエ」、白ぶどうの「シャルドネ」があり、この時、特に重要な役目を果たすのが黒系ぶどうです。 ぶどうの果皮からのアントシアニンは水に溶けやすく、最初の24時間〜48時間でロゼ色が出てきます。そして、発酵が進みアルコール度が高くなると、ぶどうの種子に多く含まれるタンニン分が出てきます。ですから、渋味成分が強くならないようにロゼ・シャンパン造りでは、ロゼ色が出たら1〜2日の早い段階で圧搾し、果皮を除くようにしています。 ワインの画像の一番右にあるローラン・ペリエ社のNV『キュヴェ・ロゼ・ブリュット』はピノ・ノワールだけを使っています。ぶどうを発酵槽に入れておくと、下から雫(しずく)のように果汁が垂れてきます。醸しをしていないため(発酵前の果汁)、色調は薄いピンク色。この果汁を発酵させて仕込んだロゼで製法はセニエ(※5)、手の込んだマセラシオンです。 ●まな娘の結婚式のために造った“特別なシャンパン”も! さて、同メゾンのプレステージ・ロゼに『アレクサンドラ・ロゼ』があります。これはローラン・ペリエ社の会長ベルナール・ド・ノナンクールさんがまな娘アレクサンドラさんの結婚式のために造った“特別のシャンパン”として知られています。 桜の開花で、東京が“ロゼ色”に染まっていた4月初旬、レセプションのために来日していたアレクサンドラさんを初めて拝見しました。スリムで知的な印象は、エレガントでありながら内に秘めたパワーを感じさせるローラン・ペリエのロゼ・シャンパンのイメージと見事に重なっていました。ド・ノナンクール会長の最高傑作とも言える娘さんと、彼女のウエディングのために造られた特別のシャンパン。ここにもすてきなロゼ・シャンパン・ストーリーがありました。 ※1:ぶどうの果皮表面に付着している微生物 ※2:収穫年を表示しないノン・ヴィテージ。異なるヴィンテージ、異なる畑、3品種の異なるぶどうから造った原酒をブレンドすることで毎年均一な品質の味わいを出している。一番出荷量が多く、各メゾンの“顔”といえるシャンパン。 ※3:各メゾンが最高のヴィンテージ、最高の技術を駆使して造り出す最高級シャンパン ※4:.Appellation d'Origine Contrôlée(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)の略。1935年に制定されたワインの法律 ※5:セニエは「瀉血(しゃけつ)」の意味。昔の医術の瀉血になぞらえ、血がぽたぽた垂れてくるイメージとピンクの色合いからこのように呼ばれている。果皮との接触時間が少ないほど色は薄くなる。 〈お薦めしたいロゼ・シャンパン〉 ■アッサンブラージュによるタイプなら
■マセラシオンによるタイプなら
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