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ワインの世界の大きな変化2007年06月26日 ワイン業界に入って20年近くたちますが、先日、初めて“イギリス産のスパークリング”を飲みました。イギリスに対しては、「世界的なワイン評論家は出現しても、素晴らしいワインの出現なんてあるのかな」な〜んて思っていただけに、正直言ってビックリでした!
●オープンカレッジでの体験 現在、月に1回、昭和女子大学オープンカレッジでシャンパン講座を担当しています。6月は黒ぶどうと白ぶどうをブレンドしたタイプ(モエ・エ・シャンドン1999、キュヴェ・ドン・ペリニヨン1999)と、シャルドネだけで造るタイプ(ブラン・ド・ブラン)の計5種類を用意して、講座生の皆さんに飲み比べをしていただきました。 冒頭に書いたイギリス産スパークリングワインの名は『ナイティンバー シャルドネ1996』です。私の印象は……、爽快な酸味と舌全体に広がるミネラル感が秀逸で、長い余韻は大いなる存在感を示していると感じました。時間の経過と共に変化する香りと味わいも見事でした! ●フランスのシャンパーニュ地方と南イングランドは同じ土壌! このワインのことを知ったのは、ワインインスティテュートの堀賢一代表が監修をしているコミック『ソムリエール(集英社刊)』が手元に届いたことがキッカケです。書評用にと、版元が送ってくれたものだったのですが、読み進めていくうちに気になるページが! ナイティンバーにかんする箇所でした。 堀代表は「地殻変動以前、イギリス諸島はユーラシア大陸の一部であったため、キンメリッジ帯(注)が南イングランドにまで続いている」と書いています。確かに、テイスティングした時、キレの良い酸にシャブリに似たニュアンスを感じました。 ●地球温暖化と伝統的ワイン産地への影響 2005年、シャンパーニュ地方の生産者のひとり、デュヴァル・ルロワが、非公式にイングランド南部の土地の検証を行なっているという話が伝わってきました。パリ盆地の東寄りにあるシャンパーニュ地方の年間平均気温は10度。ぶどう栽培の北限に近い冷涼なエリアとして知られていますが、昨今、“地球温暖化の問題”も出ているようです。 私は来日する生産者に地球温暖化の影響について伺うようにしているのですが、ブルゴーニュ地方の名門ドメーヌ『ブシャール・ペール・エ・フィス』のベルナール・エルヴェ副社長は、「温暖化が一時的なものか、長期的なものかつかみきれていませんが、一番心配しているのは大気中に含まれる炭酸ガスの量です。私はぶどうの粒が年々大きくなっているような気がしています」とおっしゃっていました。 ●イギリスがワイン生産国になる日 日本は世界中のワインが楽しめるお国柄です。ワイン専門店をのぞけば、主要産地のワインがそろっていますし、それらのワインはネットでも簡単に手に入れることができます。ただ、イギリスワインは例外。それは今までイギリスがワイン生産国として認識されていなかったことによります。ジンジャーワインもありますが、ワインショップでのアイテムもほとんどなかったはず。でも、今回のような優れものが多く登場してくることになれば、ワインの世界は大きく変化するかも知れません。 (注)ジュラ紀後期の牡蠣(かき)殻の化石を含んだ石灰泥灰土壌の細長い帯。シャブリの特徴的な土壌。
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