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コラム「ワインの歳時記」

太陽の下で飲むなら、冷やしたロゼワイン!

2007年07月17日

 梅雨が明けると、まぶしい太陽の季節到来です!

写真青い空とパラソルを背景にしてリゾート気分を満喫 画像協力:happy−san
写真デザート皿にはチョコレートで描かれたトーレス社の商標が!
写真「Santa Digna Cabernet Sauvignon Rose 2007」はカベルネの良さを生かした大き目のグラスで!
写真M・ラロッシュがラングドック地方造るロゼ「Rose de la Chevaliere2004」
写真コルクの代替栓として登場したスクリュー・キャップ

 青い空とターコイズブルーの海、イメージは南仏プロヴァンス。やっぱり明るい日差しには、ボトルから雫(しずく)が滴り落ちるくらい冷たくしたロゼワインが似合いますよね。私自身、赤や白と比べると、ロゼワインを飲む回数も量も少ないのですが、ここ2〜3年、「素晴らしい!」と感嘆させられるロゼが登場しています。

●名醸造家の手による秀逸なロゼワイン

 上質なロゼ誕生の背景を見てみると、(1)その多くが高名な生産者の手によるもの、(2)世界的にロゼ市場が伸びている、の2点が挙げられます。前者の場合、4月第4週の「ワインの歳時記」にも書きましたが、赤ワインの名手と呼ばれる醸造家たちが造る秀逸なロゼは、例えば結婚式のために造った自家用ワインだったり、特定のレストランに供出するために造ったワインだったりします。

●ロゼワインの消費は増加の見込み!

 この6月、フランスのボルドーで、ワインとスピリッツの国際見本市『VINEXPO2007』が開催されましたが、ちょうど、その3カ月前、同事務局から会長と専務理事が日本に来て、「ワイン・スピリッツの世界市場における動向および2010年の展望」と題する会見を開きました。当日配布された資料は同事務局が3年前から連続して仕事を依頼しているイギリスの調査会社IWSR(International Wine and Spirit Record)の綿密な内容で高正解率を誇っているのが特徴です。

 それによりますと、2005年におけるワインの世界総消費量の50.19%は赤ワインが占めていて、2005年から2010年にかけては7.11ポイント増加、151億8900万本に達するようです。白ワインは2005年現在では世界総消費量の40.6%を占めていますが、2005年から2010年までの消費量の増加は0.54ポイントにとどまる見込み。

 そして、ロゼワインは、うれしいことに消費が回復し、2001年から2005年までの間に世界総消費量は3.84ポイントの増加、2005年から2010年までの間にはさらに6.68ポイント増という数字が示されています。

●VINEXPO2007でロゼ部門のグランプリ受賞ワイン

 画像にある「カベルネ・ロゼ」は今月10日にリリースされたばかりのロゼです。ヴィンテージは2007年! そうです、今年収穫したばかりのフレッシュなワインなのです。南半球にあるチリ産で黒ぶどうの王様カベルネ・ソーヴィニヨン100%から造られています。作り手はワイン界の先駆け的存在として知られているミゲル・トーレスさん。彼の母国はスペインであり、1979年にチリに子会社を設立してステンレスタンクをいち早く導入、同国の醸造家たちに多大な影響を及ぼした人物として知られています。

 そのトーレスさんがチリで造ったロゼが、『VINEXPO2007』のワイン品評会で「ロゼ部門」の“グランプリ”を獲得。小売価格1400円という値ごろ感もあり、出荷にも勢いがつきそうです。

 冒頭にも書いた通り、しっかり冷やして飲んでいただきたいロゼです。フレッシュな酸が好印象なのですが、ベリー系果実の甘い香りが気になる方は、カベルネ100%の良さを生かして、“ボルドータイプのグラス”で飲むことをお薦めします。タンニンやボディの厚みがより上品に表現されるような気がします。

●白ワインのミッシェル・ラロッシュも地中海沿岸でロゼ造り

 シャブリ地区の生産者として、シャブリ全体の質の向上に努め、新しいことに挑戦し続けているミッシェル・ラロッシュさん。彼も南フランス、ラングドック地方でロゼ造りを開始しています。ワイン名は『ロゼ・ド・ラ・シュヴァリエール』、メルロー、シラー、グルナッシュという3種類のぶどうを使っています。太陽がたっぷり降りそそぐ地中海を連想させるような透明感のあるきれいな色調のロゼ、魅力的なローズピンクです。このワインは香りが開くまで結構時間がかかるので、昼下がり、の〜んびりとくつろぎながら楽しむワインだと思います。

 栓はスクリュー・キャップです。目(視覚)、鼻(嗅覚=きゅうかく)、口(味覚)のユニークな絵柄はアイキャッチの要素十分、ちなみにトーレスさんの「カベルネ・ロゼ」も同じくスクリュー・キャップを使っています。ひねるだけで簡単に開けられるのがメリットの栓なので、野外のパーティーやリゾートにはうってつけ、これからの季節にはとても重宝することと思います。

 ワインと長い付き合いの「天然コルク」はソムリエのパフォーマンスにも重要な役割を果たしています。1980年代以降、コルク臭問題が発生して以降、その解決策の一つとして代替栓スクリュー・キャップが登場しました。次回は手軽に開栓できるスクリュー・キャップの魅力とその登場の経緯についてお伝えします。

【お薦めしたいロゼワイン】

コストパフォーマンス抜群の今年のヴィンテージロゼ

  • ミゲル・トーレス サンタ・ディグナ カベルネ・ロゼ 

オールマイティーの味わい深い逸品

  • パトリック・レオン シャトー・レ・トロワ・クロワ・ロゼ・フロンサック2006 

ローヌのシンボル的存在のロゼ

  • ドメーヌ・ジャン・オリヴィエ シャトー・ダケリア・タヴェル 

南西地方にある三ツ星レストラン『レ・プレ・ドゥジェニー』ご用達

  • アラン・ブリュモン ガスコーニュ・ロゼ2006 

プロヴァンスの太陽と風を感じながら

  • ドメーヌ・オットー ロゼ・クール・ド・グレン シャトー・ロマサン 

プロフィール

青木 冨美子(あおき・ふみこ)
慶応義塾大学卒業。(社)日本ソムリエ協会機関誌編集長http://www.sommelier.jp。NHK、大手洋酒メーカーを経て、現在、フリーランス・ワインジャーナリスト。1990年(社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー資格取得。著書に『おいしい映画でワイン・レッスン(講談社刊)』協力執筆『ワインの事典(柴田書店)』監修『今日にぴったりのワイン(ナツメ社)』など。女性誌への執筆、各種企業向けワイン講師のほか、現在、昭和女子大学オープンカレッジの講師として活躍中。個人のBlogは『青木冨美子の公式Blog』

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