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うなぎの白焼きにはソフトな樽香とタンニンが魅力の白ワインを!2007年09月11日 またまた夏バテ対策に効果的な“うなぎ”が主役です。前回のかば焼きバージョンはいかがでしたか? 醤油(しょうゆ)の中の乳酸と、赤ワインに含まれる乳酸の絶妙な組み合わせは、トロや霜降り牛肉などの食材と赤ワイン(「ワインの歳時記」のバックナンバー6月19日参照)などにも活用できます。
●白焼きの素材を生かすワイン選び かば焼きと違って、うなぎの白焼きは味や香りがストレートに表現されるので、その素材を生かすようなワインとの組み合わせが大事だと思います。 ポイントは“うなぎの油分”。この点について、ワインと料理の相性の指南役渡辺正澄先生から「上質な樽熟成の赤ワインではなく、樽熟成の期間があまり長くなく、タンニンも少なめの白ワインが良く合うと思いますよ」というアドバイスをいただきました。
●口中に残るおいしい油分を軽くぬぐう程度で その理由は、食材の中でも脂分が多い鴨(かも)は、『トゥールダルジャン』の名物料理でもおわかりのように上質な長熟タイプのワインと良く合います。ワインに含まれる乳酸によって味わいはまろやかになり、またワイン中のタンニン分は口いっぱいに広がる脂分をきれいに流してくれます。 うなぎはどうかと言いますと、相当量の油分があるにもかかわらず、動物の脂分よりしつこくなく、低温になっても固まることはありません。重すぎず、軽すぎずの油のようで、渡辺先生いわく「オリーブオイルと同じような油質です」とのこと。 以上のことから、白焼きには鴨料理のように、脂分をしっかり取り去るタイプではなく、口中に残る“おいしい油分を軽くぬぐう”程度の、ソフトな樽香とタンニンのワインが良さそうです。
●ワインの樽香やタンニンはどこからくるの 高品質なワイン造りに重要な役目を果たしているのがオーク樽です。ワインにオークを使うのは、オーク材に含まれるタンニンやカテコールなどのポリフェノール類や、その他成分がワイン独特の“香味”を造るのに必要不可欠だからなのですが、ワイン造りで中心となるのは「フレンチオーク」と、ホワイトオークとも呼ばれる「アメリカンオーク」です。 1個の樽を作るにはいくつかの工程を経なければなりません。左の画像はフランスの樽メーカー、フランソワ・フレールの製樽工場のものですが、工程のひとつ、トースティング作業では仕込むぶどう品種の個性によって、樽内部の焼き加減(一般的にライト、ミディアム、ミディアム+、ヘビーの4タイプあり)も異なってきます。 樽の中でワインを熟成させることで、樽材から抽出される色素や渋みなどのタンニン成分やココナツ香やバニラ香のような香り成分にも違いが出てくるのです。
●ワインオーストラリアのイベントで見つけたナイスな白ワイン 先週後半に開催されたワインオーストラリア主催の試飲会には国内21社のインポ―ターが一堂に会し、会場にはリーズナブルなワインから高級ワインに至るまでの約300アイテムが用意されていました。広大なオーストラリアでは多種多様なワインが造られています。 当日は白焼きに合わせるワイン探しも目的のひとつだったので、各ブースを回り、「これぞ!」と思うワインを試飲していました。 そこで、納得できたのが、西オーストラリア州マーガレットリヴァー産の白ワイン『ソーヴィニヨン・ブラン/セミヨン2004』です。生産者はカレン、ワインはソーヴィニヨン・ブランが77%、セミヨンが23%のブレンドで、全体の18%をフレンチオークの新樽で発酵させた上品な味わいのワインです。 実際に白焼きと合わせた感想は……。うなぎの皮の焦げ目と樽香の香ばしさがピッタリとマッチし、ワインの青くささと、薬味のわさびがうなぎのかすかなにおいを消してくれました。渡辺先生のアドバイス通りで、軽いタンニン分はうなぎの油をソフトに刺激してくれます。 うなぎの白焼きには酸味がないので、ワインと合わせる時に白焼きにレモン汁を少し加えてバランスを取ると良いと思います。また、樽熟成させた白ワインのタンニンが「多いなぁ」と感じたら、粉山椒の出番です! 白焼きに加えるとバランスがとても良くなります。
2回にわたってご紹介したうなぎシリーズ「かば焼き編」と「白焼き編」ですが、白焼きバージョンは焼き魚などにも応用できます。お仕事でお疲れ気味の方、パワーアップのためにぜひトライを!
参考文献:機関誌Sommelier No.85
【白焼きに合わせたいワイン(すべて白ワイン)】
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