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コラム「ワインの歳時記」

旬だ! 新酒だ! ワイナリーに繰り出そう!

2007年10月16日

 本業は弁護士、ワイン界の重鎮、かつ『日本ワインを愛する会』の会長でもある山本博氏は『日本のワイン』(早川書房)のなかで、「20世紀の後半のわずか25年たらずの間に、世界のワインはまさに新ルネッサンスという時代に入ったし、その中で日本“ワイン元年”がスタートしたのだ」と述べています。試行錯誤を繰り返しながら変化し続けてきた日本のワインも、いまでは、世界のワインコンクールで高い評価を得るようになっています。

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メルシャンの自社畑『城の平試験農場』、奥がカベルネ、手前がメルローの畑(2004年10月撮影) 協力:Satoshi Y

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今年も豊作、たわわに実ったマスカット・ベリーA 協力:メルシャン(株)

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24日に発売を開始する『茅ヶ岳周域の地ワイン 2007年とれたて新酒(赤)』

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『鶴沼ワイナリー』にあるぶどう自動収獲機、スタッフがつけた愛称はガンダム!

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北海道ワインが所有する鶴沼ワイナリーのセイベル種

●世界に挑戦、受賞ワインのメルローを召し上がれ

 久々にハマっている番組があります。NHKの大河ドラマ『風林火山』なのですが、実は舞台が日本のワイン産地を代表する甲斐(今の山梨県、甲州)という点にも惹かれています。

 その山梨県にあるメルシャン勝沼ワイナリーで開催されているのが『シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル2007』。期間は10月6日(土)・28日(日)までの土・日・祝日の9日間で、食事や音楽の催しの他、「ワイナリーツアー」や「シャトー・メルシャン ミニセミナー」なども併催されており、ワインの醸造工程やワインの楽しみ方など、様々なワイン体験ができます。

 なかでも、お薦めしたいベストワンが樽出しワインテイスティング。同ワイナリーのオーク樽で熟成中の長野県桔梗ヶ原産メルロー2006を樽から直接味わうことができます(イベント期間のみ・グラス@500/1杯)。樽熟成中のワインの試飲は、ワクワクするものがあります!

●『とれたて新酒』の発売は24日! ぶどうは日本独自の品種マスカット・ベリーAと甲州

 私は同社の醸造部門の味村興成チーフ・ワインメーカーや拙ブログのカテゴリー「醸造家安蔵光弘さんへの質問箱」でお世話になっている安蔵ワインメーカーが大好きです。彼らのワイン造りに対する真摯(しんし)な態度にはいつも感心させられますし、人間性が素晴らしいのです!

 来週24日にリリースする同社の2007年産国産新酒は2種類。赤ワインが「ベリーA&アリカンテ」、白ワインが「甲州」で、産地の特性を十分に表現した地ワインです。この2アイテムの醸造責任者は先にご紹介した安蔵光弘氏です。日本が世界に誇るメルシャンの醸造メンバーのおひとり、安蔵ワインメーカーが醸したワインを是非ご賞味いただきたいと思っています。

 ちなみに、ベリーAは新潟県にある岩の原ぶどう園の創始者川上善兵衛翁が病害虫に強く、日本の風土に合うように開発した交配品種で、我が国のワイン醸造用ぶどうの代表と言えます。また、甲州は前々回のワインの歳時記でも触れましたが、海外の醸造家やジャーナリストたちが最も関心を示している日本の伝統的品種で、中国から伝来し、約1000年の歴史を有するぶどうです。

●北の大地の鶴沼ワイナリーは一見の価値あり

 13日朝のTV番組に『日本ワインを愛する会』の副会長、辰巳琢郎氏が登場していました。彼が訪問していたのは小樽に本社を構える北海道ワイン(株)と、同社が浦臼に所有する鶴沼ワイナリーで、ここは後楽園ドーム100個分の広さを誇る日本最大級のぶどう園。2年前からグレープハーベスター(ぶどう自動収穫機)も導入しています。その2005年10月、グレープハーベスターの取材をするため、私も現地に出かけました。機動戦士ガンダムを彷彿とさせるような巨大なマシーンにびっくり、動きも早くて2度びっくり! 自動収穫機は、50人が8時間休みなしで作業する能力を備えています。アメリカやオーストラリアでは、日の出前の早い時間からぶどう摘みとりを行うため、ハーベスターの活躍は当たり前ですが、我が国でこのような機械を導入できるのは、広大な北の大地の鶴沼ワイナリーならではのことです。

●ドイツ系品種のケルナーやミュラー・トゥルガウ、ツヴァイゲルトも!

 北海道ワインの創始者嶌村彰禧氏が欧州ワインの醍醐味を実感したのはドイツであり、寒冷地北海道という共通項から、当初導入したぶどうの苗木はリースリング、シルヴァーナー、ケルナー、ミュラー・トゥルガウといったドイツ系品種で、ドイツ人の技師も招聘していました。

 私が2年前にうかがった時はちょうど、第3回『国産ワインコンクール』で、同社の『2004年貴腐ぶどう37ケルナー』が金賞を受賞した年でもありました。試飲させていただいたケルナーはワインの質が良く、甘さも上品、思わずワインを購入してしまった私ですが、ケルナーが北海道ワインの主力ぶどうのひとつであることは間違いありません。

 同社では、11月1日まで樽発酵中のワインの試飲も行っています(@100/1杯)。秋の行楽シーズンに北海道を訪ねて、道産の旬の食材と旬のワインを楽しむ、これもまた格別の味わいになることでしょう。

【お薦めワイン】

▽国際コンクール受賞ワインを試してみよう

  • シャトー・メルシャン 長野メルロー2004(第53回リュブリアーナ国際ワインコンクール金賞)

  • シャトー・メルシャン 長野シャルドネ2005(第13回ヴィナリ国際ワインコンクール銀賞)

  • シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー1999(第28回国際ワインチャレンジ金賞)

▽2007年の新酒を試してみよう

  • 2007おたる初しぼりデラウェア

  • グレイス デラウェア ヴィンテージ2007

■以下、2本のワインは10月24日(水)発売予定 ※問い合わせ先:メルシャン(株)お客様相談室 03・3231・3961

  • 茅ヶ岳周域の地ワイン 2007年とれたて新酒(赤)
  • 笛吹川流域の地ワイン 2007年とれたて新酒(白)

プロフィール

青木 冨美子(あおき・ふみこ)
慶応義塾大学卒業。(社)日本ソムリエ協会機関誌編集長http://www.sommelier.jp。NHK、大手洋酒メーカーを経て、現在、フリーランス・ワインジャーナリスト。1990年(社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー資格取得。著書に『おいしい映画でワイン・レッスン(講談社刊)』協力執筆『ワインの事典(柴田書店)』監修『今日にぴったりのワイン(ナツメ社)』など。女性誌への執筆、各種企業向けワイン講師のほか、現在、昭和女子大学オープンカレッジの講師として活躍中。個人のBlogは『青木冨美子の公式Blog』

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