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葉わさびのしょうゆ漬け

2007年05月04日

■今回は手早く作れる「葉わさびのしょうゆ漬け」です。本当に驚くほど簡単ですよ。

写真葉わさびのしょうゆ漬け

■山葵(わさび)の豆知識

 わさびは、花も葉も根も食べられますが、なんと全てが辛いのです。普段私たちが食べているのは、根と茎の間にある根茎という部分です。今回使用したのは、葉の部分で、つぼみがつかないうちに取る若い葉です。この料理は花わさび(つぼみがついた葉)でも同じようにおいしく作れます。

 わさびの辛味成分の元になるのはシニグリンという物質で、これには辛味はありません。わさびをすりおろすことで、細胞が壊れ、わさびの中に含まれる酵素がシニグリンに作用し、辛味成分であるアリルイソチオシアネートができるのです。つまり、わさびをすりおろして組織を壊してしまうと、酵素が働きはじめ、辛くなるということです。酵素は、目の細かいおろし金でゆっくりおろす方が作用しやすいようです。シニグリンの含有量はわさびの中央、上端、下端の順に多いので、辛みを出すには上端(葉がついている部分)からおろしていく方が良いでしょう。

レシピ

材料(4人分)

葉わさび2束、ながいも200g、削りガツオ適量

【つけ地】酒100ml、みりん30ml、濃口しょうゆ100ml

調理器具

薄刃包丁

1.葉わさびを水で洗い、葉と軸を切り離す。葉は食べやすい大きさに切り、軸の太い部分は二つに裂いて3cm長さに切る。(葉と軸とでは、繊維の質が違うので別々に切ります。つけ地につけるとかさが減るので、葉は大きめに切ります。また、葉わさびは軸の繊維がしっかりしているので、太い部分は二つに裂きます。)

2.つけ地を作る。酒とみりんを鍋に入れて火にかける。沸騰すれば弱火にし、アルコール分を飛ばす。(火にかけて酒やみりんのアルコール分を抜くことを「煮切る」といいます。強火で煮切ると、アルコールに火がついて、やけどをしてしまうので、必ず弱火で煮切りましょう。今回の分量なら弱火にしてから約40秒が目安です。)

3.アルコール分がなくなれば、濃口しょうゆを加えてひと煮立ちさせ、火を止める。すぐに氷水にあてて冷ます。(しょうゆの香りを残したいので、ひと煮立ちしたらすぐに火を止め、素早く冷まします。)

4.つけ地に、葉わさびの葉と軸を加える。全体を混ぜてラップをし、2時間おく。

5.ながいもの皮をむき、3cm長さに切る。切り口を上にむけ、1cm幅に切る。繊維に沿って、薄切りする。(この切り方を「短冊切り」といいます。繊維を長く残すことで、ながいものシャキシャキした歯ごたえが味わえます。)

6.葉わさびの汁気を少し絞って、ながいもと和える。味を確認し、つけ地を加えて調節する。

7.器に盛り、削りガツオを添える。


プロフィール

若林 聡子(WAKABAYASHI SATOKO)
辻調グループ校 日本料理助教授。男性の多い日本料理の世界ですが、女性ならではのしなやかな感性を料理に生かすことを目指し、日々がんばっています。日本料理には、お茶、お花、器など幅広い知識が要求されるので、堅苦しいとか近寄りがたいと思われがちですが、どの世界も魅力的で楽しいものです。難しく考えないで、一緒においしい料理を作っていきましょう。

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