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怖くない、怖くないインターナショナルレシピ


和・洋・中と並び、世界には美味しい料理が数多くありますよね。「食べたことはあるけど作り方を知らない」とか、「作ったこともあるけど何か物足りない」ってことないですか?ちょっとしたスパイスを加えることで、料理の味付けはガラリと変わります。スパイシーな料理からちょっと珍しいデザートまで紹介しましょう。

ボルシチに不可欠な野菜、ビーツってな〜に!

2007年12月28日

 ロシア料理の代表格のひとつ、「ボルシチ」。とっても魅惑的な色をしたスープですね。ところでこの朱色は何なのでしょう?と思う方も多いでしょう。実はビーツと呼ばれる野菜で、難しく表現すると「アカザ科フダンソウ属2年生草本」となるそうで、赤かぶのように見えますが、カブやダイコンとは関係なく、なんとホウレン草と同じアカザ科でサトウダイコンの仲間だそうです。因みに、日本ではこの燃えるような色合いから火焔菜(カエンサイ)とも呼ばれています。

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ビーツ

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缶詰のベビービーツ

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ビーツのサラダ

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ビーツの冷たいスープ

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ボルシチ レシピはこちらから

 ビーツは食べる輸血と言われるほど、リン、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、カリウムが豊富で、さらにビタミンA、C、ナイアシン、ビオチン、そして食物繊維も豊富に含まれているとの事です。また体内に取り入れることにより、免疫力を高め、整腸作用、便秘解消、貧血予防などの効果もあるようです。

 かなり硬い野菜なので、下準備としては柔らかくなるまで火を通す必要があるのですが、大きくは以下の2つの方法があります。一つ目としては、皮付きのまま塩と酢を加えた湯で1〜2時間茹でて柔らかくします。切ってから茹でると、どうしても色が水に溶けだし、せっかくの赤色が抜けてしまいます。次に皮付きのまま塩を振ってアルミホイルで包み、120〜140℃程度のオーブンでゆっくりと時間をかけて焼く方法です。焼き芋のような感じに仕上がり、ほくほくとして甘味があります。いずれにせよ皮付きで丸のまま火を通すのがポイントですね。また手軽に調理したい場合は、水煮にした缶詰のベビービーツを使うのも良いでしょう。 サラダであれば茹でたじゃがいもと一緒にサワークリームやマヨネーズ、ディルなどと和えれば、立派な前菜としてもお出しできます。

 また生から使うのであれば皮をむいて適当な大きさに切り分け、チキンストックやブイヨンで柔らかく煮てからミキサーにかけてなめらかなピューレにし、十分冷やしてプレーンヨーグルトやオレンジジュースを加えて冷たいスープとしてすすめるのも夏向きのスープとして好評です。

 さて今回の「ボルシチ」ですが、作るのに時間は少し長くかかるのですが、作り方はなるべくかみ砕いて易しくしてみました。でき上がりの味は、一流レストランと比べても引けをとらないと自負しています。冬の寒いときに、是非一度お試し下さい。 


プロフィール

三木 敏彦(MIKI TOSHIHIKO)
辻調グループ校 フランス料理・エスニック料理専任教授。 辻調グループ校で教鞭をとるかたわら、フランスのレストラン「ブーリヨ」、ポール・ボキューズ」、「ジョルジュ・ブラン」にて研修。クリスチャン・ブーリヨ氏(M.O.F.)、ポール・ボキューズ氏(M.O.F.)、ジョルジュ・ブラン氏という一流の料理人に師事。
1992年よりエスニック料理の研究をはじめ、ベトナム、タイなどのアジア諸国をめぐり、またアメリカ合衆国を横断して、さまざまな民族の料理(エスニック料理)を現地で味わった。その経験から、和・洋・中だけでなく、世界にはおいしい料理が数多くあることを伝えたいと願っている。

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