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怖くない、怖くないインターナショナルレシピ


和・洋・中と並び、世界には美味しい料理が数多くありますよね。「食べたことはあるけど作り方を知らない」とか、「作ったこともあるけど何か物足りない」ってことないですか?ちょっとしたスパイスを加えることで、料理の味付けはガラリと変わります。スパイシーな料理からちょっと珍しいデザートまで紹介しましょう。

タイ料理、味付けの中心はナムプラー!

2008年03月28日

タイ料理を語るにあたって、避けて通れないのは何と言ってもナムプラーでしょう。魚介を原料とする発酵調味料の一種で、その言葉の意味はタイ語では、ナム=汁、プラー=魚、でそのまま魚の汁という意味ですね。塩味とアミノ酸のうま味を持ち、日本では秋田のしょっつるや能登のいしる、中国の魚露、ベトナムのヌクマムなどと同じ仲間です。ナムプラーを選ぶときは、まず色を見て薄く透明度が高いもの、次に臭いをかいで魚臭が控えめなもの、もし味見が出来るのであればえぐみが無くうま味を強く感じる物ほど質が良く、タイ料理全体を風味豊かなものに仕上げてくれます。

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ワタリガニのカレー粉炒め煮(プー・パット・ポン・カリー) レシピはこちらから

さて、今回は私が2001年12月に実際に訪れたタイ国のナムプラー工場の取材記録を紹介しましょう。場所はタイの首都バンコクより南南東方向約200 kmにあるラヨーン(RAYONG)というタイ湾に面した小さな港町で、TANG HEAB SENG FISH SAUCE FACTORY COMPANY LIMITEDという会社を訪問、取材しました。この工場は84年前に創業を開始。現在は3代目のAnuwat Wittanakorn氏37歳(当時)が社長を務めておられます。

では、写真と合わせて説明をごらんください。

1)材料は小指大の小さな鰯が中心で、中には豆鰺や他の小魚も混ざっている。内臓、鱗付きの小魚(3kg)に粗塩(2kg)の割合で混ぜ、セメント製の槽に一杯になるまで詰める。樹脂加工の蓋をかぶせ、18ヶ月間熱い太陽の陽射しの下で発酵、熟成させる。槽には番号が記入されており、この番号で仕込み日を確認している。写真a,b

2)仕込み後、約1週間の小魚と魚から出てきた水分(ナムプラーの原液?)。写真c,d

3)18ヶ月後、表面に塩と酵母の混ざった薄い膜が張り、その下に琥珀色のナムプラーができ上がる。写真e,f

4)色、におい、味をチェックし、良ければ上澄みを漉す。右は漉してわずかに残った物で、肥料として使うらしい。

5)漉した上澄みは、砂糖(1〜2%)を加えてミキシングしてから瓶詰めにする。写真 ※ただし、砂糖は加えなくても、ナムプラーはでき上がる。

6)一部は品質検査のため、工場内でチェックされる。主に塩分、糖分、プロテイン等を検査する。

 以上が、ナムプラー工場の取材内容です。立地的、気候的にも恵まれた素晴らしい環境の中にナムプラー工場がありました。また現在は輸出の関係で特に衛生面が著しく向上し、HACCPの基準を満たしています。

 ワタリガニと野菜を炒め、ココナッツミルクで煮て卵でとじたもの。カレー風味ですが、塩味をつけるはナムプラーの役割です。さらに、ナムプラーのコクとうまみが料理の味を深めます。

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プロフィール

三木 敏彦(MIKI TOSHIHIKO)
辻調グループ校 フランス料理・エスニック料理専任教授。 辻調グループ校で教鞭をとるかたわら、フランスのレストラン「ブーリヨ」、ポール・ボキューズ」、「ジョルジュ・ブラン」にて研修。クリスチャン・ブーリヨ氏(M.O.F.)、ポール・ボキューズ氏(M.O.F.)、ジョルジュ・ブラン氏という一流の料理人に師事。
1992年よりエスニック料理の研究をはじめ、ベトナム、タイなどのアジア諸国をめぐり、またアメリカ合衆国を横断して、さまざまな民族の料理(エスニック料理)を現地で味わった。その経験から、和・洋・中だけでなく、世界にはおいしい料理が数多くあることを伝えたいと願っている。

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