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〈教えてランチ〉2キロ超のテラ丼「マーチャー」に挑戦

2008年04月10日

東京・銀座 中国料理 蘭州

 読者からの情報をもとに取材、紹介する「教えてランチ」です。(アサヒ・コム編集部)

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これが特盛り麻婆チャーハン(裏メニュー)。丼からあふれんばかりだ。店員さんがお客の体調を察して分量を調整することもあるという

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店の前におかもちが並ぶ中国料理「蘭州」。勢いよく鍋を振る音も聞こえてくる

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1982年に2階の喫茶店を買い取った。定食を注文するなら2階で

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ビールジョッキ入りのコーヒー。ここまでボリューム満点とは…

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注文できるご飯もボリューム満点の4段階

 「ごはんもの、麺類、何をたのんでもおいしい庶民派中華なのですが。丼モノの「特盛り」がすごいです。体重0.1トンは軽くあるガテン系のおにいさんが、冷や汗を流しながら50分かけて完食してました。普通盛りの何倍あるんでしょうか?1.6キロのギガ丼「破壊王」を取材した記者さんに再度トライしてほしいです」(東京・ペンネーム:もぐもぐさん)

 完食の夢――。前回、東京・吉祥寺のギガ丼「破壊王」を完食できなかった同編集部記者。再度、チャンスを頂きました。頑張ります。

 東京メトロ日比谷線の東銀座駅から歩いて2分。日産本社ギャラリー裏に位置する中国料理「蘭州」。1、2階が店舗だが、特盛りのメニューが掲げられているのは2階のみ。

 狭い階段を上がると、喫茶店を改造した空間が広がる。中華料理屋には見えない。1981年創業でレトロな雰囲気。

 メニューを見渡すと「大盛り」「特盛り」の文字が目に入った。一見やせてはいるが、メタボな記者。カロリーの高い丼で悪玉コレステロール値を上げたくない。読者の依頼で「特盛り」は決まっているが、何にしようか…。

 頭の中で豆腐が浮かんだ。大豆製品は良いと聞いたことがある。「麻婆豆腐の丼をください」と注文すると、「マーチャーですね」と店を取り仕切る倉島信吾さん(30)が威勢良く返してくれた。人気メニューで1日、40杯ほど出るという。特盛りでお願いした。

 待つこと10分。絶句した。直径28センチ、深さ15センチほどのボールのような丼いっぱいに入った麻婆丼。片手では重くて持てず、両手でもすぐに下ろしたくなる。確実に2キロは超えている。ギガ丼を超えた「テラ丼」だ。

 ご飯が白くないことに気づく。なんと、チャーハンだ。麻婆豆腐とチャーハンで通称「マーチャー」と呼ばれ、メニューには載っていない裏メニューだった。

 圧倒されて、完食への夢が遠のくような気がした。だが、朝食から午後2時半まで何も食べずに備えた胃袋だ。倉島さんに完食のコツを聞くと「一定のペースで食べることです」と教えてくれた。

 レンゲにのせてほおばる。ふわっとしたコクのあるチャーハンとピリッとしたトウバンジャンの辛さが調和。トロッとした豆腐が混然一体の味わいに。なんという絶妙な組み合わせ。ガツガツと腹に収まっていった。

 だが、一定のペースが保てない。豆腐が熱くて飲み込めないからだ。加えて、辛さで体が火照ってのぼせ、額から汗がしたたり落ちる。

 10分経過。放心状態になった。おいしいのに、レンゲが動かない。付け合わせのザーサイも無力だ。3分の1は食べたのだが…。学生時代なら完食できたと言い訳したが、失笑された。

 味は庶民派中華だが、チャーハンのうまさが後を引く。秘密は中のチャーシュー。60キロほどの豚を5時間かけてしょうゆベースのタレで煮込んで寝かせ、2日間かけて仕込む。ほのかな甘みもあり、チャーハンになじませてある。

 豆腐だけで約500グラム。卵は4個ほど使われているという。チャーハンの量など総量は店側も把握しておらず、丼の大きさから言うと普通盛りの7.5倍という。一人で食べる人がいるとは信じられない。倉島さんの話によると、特盛りの注文は1週間で2杯ほどあり、女性も含め全員完食。速い人で9分でたいらげ「足らない」と話す人もいるという。

 このメニューを誰が考えたのか聞くと「朝日新聞社さんですよ」と倉島さん。10年前、出前の注文で裏メニューとして受けたのが始まりという。

 デジタル取材班に在籍するメタボ中年デスクは編集局にいた当時の17年前から注文し、蘭州のメニューならすべて頭に入っているという。

 「蘭州は頼めば30分で出前してくれる。スピード勝負のマスコミに合っている。得意先としてどんなメニューでも受けてくれたんだろうね」と話す。

 完食できず、がっかりしていると「コーヒーがつきますが、いかがですか?」と店員さん。優しいな、とお願いしたところ、目の前に出てきた熱々のコーヒーは『ビールのジョッキ入り』。ギブアップ。大盛り丼取材記者として、引退することを決めた。

 健康面について聞いた。倉島さんは「食べたい人に食べたいだけ食べてもらうのが信条。遊びでなく真剣です」と潔い。五目丼など野菜を豊富に使ったメニューも充実し、バランス良く食べることもできる。

 残した分は、お持ち帰り用のパックにしてもらい、編集部のみんなで分け、社内でおいしくいただいた。


【メニュー】特盛り麻婆豆腐チャーハン(2000円。4、5人で分けて食べればお得)。夜のギョーザ(650円)やおつまみ(レバニラ、青菜いため、チジミなど各470円)もボリュームがあり、おすすめ。
【お店情報】住所=東京都中央区銀座6の16の6 電話=03・3542・1067 営業時間=平日11:30〜15:00、18:00〜22:30 土曜11:30〜14:00。日曜・祝日は休。 喫煙=可

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