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スガキヤのラーメンフォーク、NY近代美術館で人気爆発

2009年6月28日4時59分

写真:日本のMoMAデザインストアでも、平均月100本ほど売れるという=東京都渋谷区神宮前5丁目日本のMoMAデザインストアでも、平均月100本ほど売れるという=東京都渋谷区神宮前5丁目

 ラーメンのめんとスープを一緒に食べられるよう考案された、スガキヤ(名古屋市)の「ラーメンフォーク」。芸術的な形が評価され、米国・ニューヨーク近代美術館(MoMA)のミュージアムショップの商品に採用された。世界各国からの来館者に大人気で、同館で3本の指に入る売れ筋商品という。割りばしに代わる「エコ」な商品としても注目されている。

 29年に開館したMoMAは、「モダンアートの殿堂」と呼ばれ、ピカソやゴッホらの超有名作家の作品を一目見ようと、年間数百万人が来館する。館内のミュージアムショップで売られている商品もすべて、MoMAのお眼鏡にかなった洗練されたものだけが並べられている。

 ラーメンフォークは「Ramen Spoon/Fork」として、08年5月から1本14ドルで売られ、「大ヒット商品」という。

 スガキヤがラーメンフォークを店舗で使い始めたのは78年。コスト削減と環境への配慮から、割りばし代わりに導入した。しかし客の割りばし志向は強く、レンゲとしてしか使われなかったという。そこで06年の創業60周年を機に、さらに使いやすいものに一新することになった。

 製造を担当するノリタケ側から紹介されたのが、東京都内で事務所を開くデザイナー、高橋正実さん(34)だった。スガキヤを展開するスガキコシステムズの菅木伸一社長から高橋さんへの注文はただ一つ。「せっかくだから、MoMAに置いてもらえるような洗練された製品を作って欲しい」だった。

 東京で生まれ育った高橋さんは、スガキヤのラーメンを食べたことが無かった。打ち合わせで名古屋に行くたびに店に寄ったり、自宅で作ったりなど、試食は数十回に上った。高橋さんが目指したのは「はしで食べるよりおいしく食べられる、新しい概念の食器」。試作を繰り返し、1年がかりで完成させた。

 従来のラーメンフォークとの違いは、フォークの歯の本数と位置。歯を3本から4本に増やしてめんをすくいやすくしたほか、右側に寄っていた歯を中心に置き、右利き以外の人も使いやすくした。以来、ラーメンフォークを使う客は「『エコ』の意識も広がり、以前より増えた気がする」(同社広報)という。

 菅木社長の願いはすぐかなった。完成時に開いた記者会見を、たまたま来日していたMoMAの担当者がテレビで目にし、とんとん拍子で採用が決まった。同美術館のローレン・ソロトフ商品担当副部長は「ほかでは絶対見つからない形が、人気を呼んでいるのだろう」と分析する。米国ではスープスパゲティを食べる際に使う人もいるという。

 日本でも、東京・表参道のMoMAデザインストアで1本1050円で販売されているほか、同ストアのホームページ(http://www.momastore.jp/)でも購入できる。スガキヤでは、全く同じ製品が無料で使える。(岡崎明子)

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