2009年11月9日7時20分
徳島市内の青果店に並ぶタケノコ水煮。200グラムで中国産(左)は90円、徳島産は290円。中国産が敬遠され、7月から国産を売り出した=10月27日、徳島市中央卸売市場内の青果店
相次ぐ産地偽装のあおりで、国産のタケノコ水煮の値段が高騰している。消費者が中国産を敬遠し、業者が国産を奪い合っているからだ。価格が昨年の2倍近くに跳ね上がったスーパーもある。「商機到来」と工場を建て替え、増産に乗り出す産地も出てきた。
近畿を中心に139店舗あるスーパー「万代」(本社・大阪府東大阪市)の担当者は今春、仕入れ先の提示価格に目を疑った。国産のタケノコ水煮が1本680円。昨年より282円も高い。「これでは売れない」。1本丸ごとの販売をやめ、100グラム248円の量り売りだけにした。それでも昨年より70円高い。
全国有数の産地、熊本では昨年出荷時に200グラム215円だった水煮の卸売価格が、今年6月は300円。JA熊本経済連の末広健・園芸販売課調査役は「考えられない価格。消費者が国産志向になった影響」と話す。
国産水煮の缶詰や袋詰めを製造する「アグリフーズ」(徳島県那賀町)には今年、取引のなかった県内外の総菜業者や給食センターから「国産を売ってほしい」と電話が相次いだ。しかし、「得意先に売る分しか確保できない」と中野義人社長。
農林水産省によると、大阪と栃木で偽装が発覚した昨年9月以降、国や自治体から日本農林規格(JAS)法に基づく改善指示を受けたのは全国で22業者(今年10月時点)に上る。大半が警察の摘発を受けており、今年10月も徳島や京都、静岡で加工業者や農協職員が不正競争防止法違反容疑で逮捕された。国産志向が中国産の輸入量にも表れ、今年1〜8月の水煮輸入は4万6千トンと昨年同期より1万7千トン減った。
約250戸の農家でつくる農事組合法人・太市(おおいち)筍(たけのこ)組合(兵庫県姫路市)では今春、業務用の一斗缶入りの水煮の注文が昨年の3倍以上の1万缶あった。しかし、出荷できたのは約3500缶。このため、地元のJAが9月から缶詰の加工施設の建て替えを始めた。来春の出荷に間に合うよう施設を広くし、最新の設備を導入する。玉田弘芳組合長は「全国に売り込むチャンス」と話す。
一方、中国産の水煮を全国100以上の加工業者に卸している輸入販売会社「リョーエイ」(本社・山口県下関市)では、今年の水煮の輸入量が昨年より約4割減った。担当者は「対策といわれても頑張りようがない」とあきらめたように話した。(花房吾早子(あさこ))
地酒というと日本酒やビールが思い浮かぶが、最近は「地酒」ならぬ「地梅酒」も人気。梅の産地や熟成度にこだわり、糖分や水を厳選。日本酒やブランデーをベースに使ったりと、各メーカーが趣向を凝らした逸品ばかりだ。食前・食後にくつろぎながら、ゆっくり味の違いを楽しんでみたい。
これからの時期、寒い夜は鍋を囲んで一家団らんの時間を楽しみたい。そこで今回は、肉や魚などの具材やタレが詰め合わせになった、手軽でおいしい各種鍋セットをご紹介。うどんや雑炊用のご飯も用意して、最後までじっくりと味わおう。