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【宮崎】配合飼料高騰 畜産業界に影

2007年06月30日

 米国などでバイオエタノール(植物燃料)が脚光を浴びた余波で、牛や豚、鶏に与える配合飼料の価格が高騰を続ける問題は、全国で3番目に消費量が多い県内の畜産業界にも影を落としている。JA宮崎経済連は今月中旬、畜産農家ら約500人を集めた総決起大会で危機感を訴えた。県や農林水産省も交えた対策会議を設置するなど、業界の動きは激しさを増すばかりだ。高騰の背景にあるのが、原料となる輸入トウモロコシの国際的な値上がり。畜産農家の悲鳴が聞こえてくる。

写真牛には、麦わらと配合飼料を混ぜた餌を1日2回与えていると小守さんはいう=新富町日置で

 「補充金がなくなったら、とんでもないことになってしまう」。新富町で肉用牛200頭を飼う小守敏子さん(55)は声を強めた。

 牛には配合飼料と麦わらを混ぜて与えている。必要な配合飼料は月40トン。地元で手に入る麦わらの8倍ほどになる。「肉質を保つためには、安い餌に代える訳にはいかない」と嘆く。

 配合飼料を巡っては、畜産農家への価格変動の影響を和らげる狙いで全国の農家や飼料メーカー、国などが積み立てた基金から、高騰分の一部を補充している。だが07年当初、1460億円あった基金は同年末には約510億円にまで減る見込みだ。

 特に打撃が大きいのはほとんどを配合飼料で賄う養鶏業界とみられる。

 新富町の浜本憲男さん(57)の養鶏場では、与える餌は配合飼料だけ。4万羽を飼い、月に130トンの飼料が必要だ。基金からの補充分を差し引いても月40万円ほどの負担が増え、餌代が経費の8割近くを占めるまでになった。

 「採卵などで機械化が進み、生産性をこれ以上高めるのは難しい。卵の需要が増える冬場を待って、問屋と値上げ交渉をするしかない」という。

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 27日に宮崎市内で開かれた県配合飼料価格上昇対応生産性向上推進会議。県内の畜産関係団体などの約90人を前に、県畜産課の荒武正則課長は「畜産が大転換期を迎えている。やれることは何でもやるべきだ」と危機感を強調した。飼料の自給率を高め、生産性も上げる取り組みの必要性を強く訴えた。

 原料の輸入トウモロコシの値段の上昇は、約95%を輸入している米国の国内事情が大きい。米国では地球温暖化対策の切り札としてバイオエタノールに注目し、生産を急増させている。農林水産省などによると、07年の燃料用トウモロコシの需要見込みは8640トン。約10年後には1万1050トンに増えると予測している。

 県内で消費される配合飼料は年間約183万トンで、北海道や鹿児島県に次ぐ。この1年間ほどで1トン当たりの価格が約1万円上がっている。県畜産課は関連産業を含めた影響額を、約284億円と見込んでいる。

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