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【大分】「お母さん食堂」人気/湯布院のNPO

2007年11月13日

 観光客でにぎわう由布市湯布院町で、地域の子どもたちのために開く食堂がある。給食がない日にも栄養たっぷりの昼食を食べてもらいたいと、地元の女性らで始めた「お母さん食堂」。開店から約1年4カ月がたった今、食堂は共働きの家庭や、一人暮らしのお年寄りにも好評だという。

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お母さん食堂で昼食を取る子どもたち=由布市湯布院町で

 「しっかり全部食べているね。偉いなぁ」。今月最初の日曜だった4日の午後、お母さん食堂の一員で、主婦の佐藤祥子さん(58)は、食堂に来た子どもたちに、笑顔で話しかけていた。「リピーターが多いから、子どもたちはほとんど顔見知りなんよ」と佐藤さんは笑う。

 食堂を運営しているのは、NPO法人「湯布院まちづくり推進機構」。夏休みなど長期の休み期間中に食生活が乱れ、新学期に体調を崩す児童もいる――そう聞いた地元の女性らが昨年7月、事業を始めた。

 食堂は、市営の温泉施設「クアージュゆふいん」内にある。土、日曜、祝日と、夏休みや冬休みなど長期休みの期間中に営業し、約70人の地元女性がグループに分かれて、交代で切り盛りしている。全員がボランティアでの参加だ。

 一食300円で、地元の食材を使った手作りの家庭料理を食べられるとあって、子どもを持つ家族に口コミで人気が広がり、一日に用意する30〜40食は毎回、ほぼ完売の状態という。地域の子どもたちを対象とした事業のため、観光客は断っている。

 日曜日に妻が働いているという公務員、栃原雄志さん(35)は常連客の一人で、この日も小学2年の息子と食堂を訪れていた。「共働きなので、よく利用しています。ここの料理は栄養もあるし、とてもおいしい」。母親ら家族と一緒に来店していた由布院小2年の桑畑康乃さん(8)は「野菜がいっぱいだけど、おいしいから食べられる」。

 子どものために始まった食堂だが、「一人で食べるよりおいしい」と、一人暮らしのお年寄りもよく訪れているという。主菜、汁物、小鉢、デザートとバランスの取れた食事が取れるうえ、食堂の女性たちが気軽に笑顔で話しかけてくれることが、お年寄りにも人気らしい。

 お年寄りたちが訪れるようになったことは、食堂の女性たちにも予想外だったが、佐藤さんは「喜んでもらえているのなら、うれしい」と言う。

 食堂の運営に参加できなくても「ぜひ食材に使って」と野菜を無償で提供してくれる農家もあるという。お母さん食堂の存在は「みんなで子どもを育てよう」という意識や、地域のつながりを強くしている。

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