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【大阪】「やーごんぼ」の春到来 八尾の特産、脚光

2008年02月16日

「やーごんぼ」と地元で親しみを込めて呼ばれる八尾市の特産「若ゴボウ」の出荷が本格化している。産地育成に努めてきた地元農家が特産物づくりの「マイスター」(達人)として認定されたり、高血圧や動脈硬化の防止に効果があるとされる「ルチン」が葉っぱに大量に含まれていることがわかったりと、若ゴボウはこのところ話題も豊富。旬の食材を味わってみては――。

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八尾若ゴボウの「地域特産物マイスター」に選ばれた畑中喜幸さん=八尾市内で

 食卓に早春を運んでくる若ゴボウは、江戸時代に大阪市の上町台地で栽培が始まったとされ、大正のころに八尾市でも栽培が広がった。現在は南高安地区を中心に約100軒が生産。収穫量は年間約320トンで、府内の約7割を占めるという。

 風味はゴボウに似ているが、根や軸(葉柄(ようへい))を天ぷらや煮物にしたり、葉(葉身(ようしん))を煮浸しやあえ物、いため物にしたりと、余すところなく食べられる。しゃきしゃきした食感で、食物繊維やビタミン、鉄分、カルシウムが多く、健康食品としても人気が高い。

 農家の一人、同市恩智南町4丁目の畑中喜幸さん(40)は、財団法人日本特産農産物協会が選ぶ今年度の「地域特産物マイスター」に「八尾若ごぼう」で認定された。大学卒業後に農家を継ぎ、約5年前に同世代の担い手7人で「八尾堆肥(たいひ)研究会」をつくって病虫害に強い低農薬の野菜づくりの研究をしてきた。産地育成や技術伝承への意気込みなどが評価された。「八尾の特産を守っていく責任を感じます」

 同市神宮寺1丁目にある畑中さんのビニールハウスでは、若ゴボウが約60〜70センチに成長。今月に入って収穫が始まり、傷が付かないよう1本ずつ丁寧にスコップで掘り起こされ、10本前後を束ねて出荷されている。ハウスものに続いて、露地ものが3月中旬から出荷のピークを迎え、4月上旬ごろまで続く。「根腐れも少なく、今年もいい出来だ」と畑中さんは満足顔だ。

 マイスターには、同じ堆肥研究会の仲間で、特産の「八尾えだまめ」や春菊を生産している同市柏村町4丁目の結城拓也さん(36)も選ばれた。市産業振興課の担当者は「八尾の2人を入れてマイスターは府内でまだ4人。八尾の特産物が脚光を浴びてうれしい」と喜ぶ。

 府環境農林水産総合研究所と大阪市立大学の最近の研究で、若ゴボウの葉に「ルチン」が大量に含まれていることがわかったことも好材料だ。

 ルチンは、毛細血管を強化し、血栓を防いで血流をスムーズにする働きがある。ソバやアスパラガスに多いが、若ゴボウはそれ以上で、「ルチンの王様」と呼ばれるダッタンソバにも匹敵することが確認された。

 同研究所の岩本嗣・主任研究員によると、若ゴボウの葉に含まれるルチンは冬から春にかけて増える。2月に収穫した物でも乾燥させた葉1グラムあたりに約6ミリグラムとソバ(1.0〜1.9ミリグラム)の数倍で、3月中旬以降には16〜20ミリグラムに達し、植物の中で最高レベルの含有量となるという。

 岩本さんは「丸ごと食べられる若ゴボウが、栄養面でも非常に優れた野菜であることが証明された。新しい調理法や加工品の開発を関係機関と連携して進めたい」と話している。

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