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ワカサギ釣り 「穴釣り」消え、「ドーム船」に 山中湖

2008年03月06日

 富士山ふもとの山中湖(山梨県山中湖村)で、ワカサギ釣りが様変わりしている。湖が全面結氷しなくなって冬の風物詩だった氷上の穴釣りが姿を消し、代わりに屋形船のような「ドーム船」が続々登場。暖かな船内で釣り糸を垂れるスタイルが、観光客の人気を呼んでいる。

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週末のドーム船は、家族連れで大にぎわい。暖かい船内では軽装でワカサギ釣りが楽しめる=山梨県山中湖村で

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山中湖のドーム船

 「大漁だ!」。ボートに小屋を乗せたようなドーム船の中で、歓声が上がった。床は、いけすのようにくりぬかれていて、そこからのぞく水面に、20人以上の客が並んで釣り糸をたれている。間をおかずに次々引き上げられる釣り糸の先には、銀色に光るワカサギが何匹もはねている。

 初めてドーム船に乗った会社員(41)は「5時間で200匹も釣った。船内は暖かいし、最高」と喜んでいた。

 湖上には今、10隻のドーム船が浮かんでいる。外気温は零下でも、船内は27度。船内には洋式トイレやテレビもあり、ビールも持ち込める。

 山中湖では5年前に初めて登場し、現在は九つの貸しボート店が所有している。湖が全面結氷しなくなり、完全に穴釣りに取って代わった。

 山中湖漁協によると、1985年以降で湖が全面結氷したのは06年1月だけ。穴釣りは85年から湖岸に近い一部だけに限られ、88年以降は基本的にできなくなっている。

 ドーム船は、長野県の諏訪湖が「発祥の地」とされている。最初に始めたのは、湖畔で民宿を営む中沢滋さん(47)の父親。約30年前、20人乗りの船にビニールハウスを張ってつくった。その姿から「ドーム船」の名がついた。

 県商工観光課によると、諏訪湖ではこの頃から薄くなった氷が割れる事故が相次ぎ、氷上に入らないよう呼びかけ始めた。87年からは全面結氷しない年が続き、ドーム船が増えたという。「凍らなくなったことが逆にビジネスにつながった」と中沢さん。現在は五つの貸しボート店が、それぞれ数隻のドーム船を所有している。

 ただ、山中湖では魚群探知機を備えるドーム船も現れていて、乱獲も懸念される。温暖化の影響を指摘する声もある。水産総合研究センター中央水産研究所(横浜市)の片山知史・主任研究員は「一般的に気温が低いほど、ワカサギのえさとなるプランクトンは増殖する。今後は生態数が減る可能性もある」と話している。

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