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【岡山】幻の酒米で酒2種

2008年03月17日

■「多くの人に味わって欲しい」

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搾った酒の味を確かめる渡辺秀造社長=高梁市成羽町の白菊酒造で

 農業試験場に保管されたまま栽培されなくなった幻の酒米2品種をよみがえらせて醸造した日本酒を、白菊酒造(高梁市成羽町下日名(しもひな))が発売している。約10年かけ地元での栽培、発売にまでこぎつけた渡辺秀造社長(45)は「珍しい酒米で仕込んだ酒を、多くの人に味わって欲しい」と話している。

 渡辺社長は96年、酒米についての文献で、同社の銘柄と同じ名前の「白菊」と、58年に「酒米岡山1号」として登録された「造酒錦(みきにしき)」という品種があったことを知った。「日本で唯一の酒米で酒を造ってみたい」と両品種を使った酒づくりを思い立った。

 白菊は愛知県農業総合試験場に55粒が残されていたのみ。数量を増やすため栽培、収穫された種もみを98年に譲り受け、地元農協と振興公社の協力を得て、高梁市内の田んぼ10アールほどで栽培を始めた。「どの程度の肥料が必要か」「どんな病害虫に弱いか」など、育成環境についての資料はほとんど残っておらず、手探りの状態で5年ほどをかけ、安定的に収穫できるまでにこぎつけた。

 造酒錦の方は、現在最も優れた酒米とされている「山田錦」の突然変異種。大粒で、酒づくりに使う中心の白い部分が大きいなど、優れた酒米だとわかった。こちらも県農業試験場にわずかな資料が保存されていたのみ。「白菊」同様に種もみ入手から始め、ようやく安定栽培できるようになった。

 2種の酒米を使った酒の仕込みは3年目。今年はそれぞれ約1500キロの酒米で仕込み、現在、搾りの真っ最中だ。

 いずれも純米酒で、白菊でつくった「白菊米」はしっかりした味が感じられる。「造酒錦」の方は、山田錦の酒と比べあっさり感のある酒質に出来上がった。

 両商品とも県内の一部の酒屋などで購入できる。問い合わせは同社(0866・42・3132)へ。

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