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【石川】五蔵の技 凝縮の酒

2008年04月04日

■原料を統一 味には個性

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金沢など五つの酒蔵がつくった5種類の「ごぞう」。蔵元ごとにラベルの色も楽しめる=金沢市片町2丁目のバー「エステート」

 金沢を中心に五つの酒蔵会社が「金沢」にこだわって共同企画した地酒「金澤地わもん・五つの蔵酒純米吟醸『ごぞう』」が誕生した。金沢の米や酵母と共通の原材料を使いながら、五つの酒蔵の個性を発揮して一つのブランドで5種類の酒を造り上げた。すでに3年前に立ち上げている白山ブランド「白山菊酒(はくさんきくさけ)」を強く意識したという。このほど、プレ発表会が金沢市内であり、6月6日の金沢百万石まつりの初日に合わせ、県内限定商品として発売する。

■「金沢」尽くし「ごぞう」6月発売

 金沢市の、やちや酒造、武内酒造店、福光屋、中村酒造と、津幡町の久世酒造店の5酒蔵の集まりなので、ブランド名は「ごぞう」。同じブランドで蔵ごとの5種類の酒を楽しめる。

 「きっかけは3年前の『白山菊酒』のブランド化。『金沢』の酒のブランドを作ろうと組合に加盟する五つの蔵が立ち上がったんです」と金沢酒造組合事務局の佐竹邦治さん(61)。

 「白山菊酒」は米や水、製法などの基準を定め、白山市内に蔵がある日本酒の銘柄のみが名乗ることを許されるブランドだ。認定する白山菊酒呼称統制機構の金谷芳久代表は「ごぞう」について、「基準をどこまで高く持つのか興味があります。県全体の日本酒復権につながれば」とエールを送る。

 「ごぞう」は徹底的に「金沢」であることにこだわった。米は、やちや酒造から依頼されたJA金沢市・三谷支店の契約農家が栽培した酒米「五百万石」120俵(約7.2トン)。やちや酒造の神谷昌利社長は「酒米は普通の米よりも地中から養分を多く吸い取るので、連作しないなど農家に気を配ってもらっています」。

 米こうじは日本醸造協会が配布している14号・金沢酵母を福光屋が改良したF9C。「酵母バンクの中で零下86度で保管しています」と福光屋の川口俊雄常務は話す。精米歩合は、こうじ米、掛け米ともに60%まで磨き上げた。原材料に米、米こうじ以外は使っていない純米酒だ。

 「原料は一緒だが、五つの蔵でそれぞれ使う白山伏流水などの水や職人の仕込み方に違いがありますから、5種類の味に各店の個性が出てきます」と佐竹さん。

 気軽に手に取ってもらいたいとデザインにも力を入れた。口封に付けられた「金澤や、つるまういずみにふくさかえる」というメッセージは、5社の各銘柄「加賀鶴(かがつる)」「長生舞(ちょうせいまい)」「御所泉(ごしょいずみ)」「福正宗(ふくまさむね)」「日榮(にちえい)」の1文字ずつを選び、組み合わせて詠んだ。

 ラベルは「黄土」「緑」「藍(あい)」「紫」「紅」と、加賀友禅に使われる「加賀五彩」で彩っている。

 味の仕上げにもこだわる。仕込みは冬から始まったが、出来上がってすぐは「味が粗っぽい」ので寝かせようと、3カ月熟成させた。5社合わせて4合瓶換算で約1万本を販売する。

 価格は、720ミリリットルで各1890円、180ミリリットルで各525円。問い合わせは、同組合(076・251・2115)へ。(那波智彦)

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