食ニュース【千葉】名水いかしホンモロコ養殖 久留里2008年04月11日 君津市の銘水の里・久留里で、元高校教諭の藤平量郎(とうへい・かずお)さん(78)らが自慢の水をいかした淡水魚のホンモロコの養殖に取り組んでいる。カワウやサギに食べられたり、水面が凍結して酸欠になって死なせたり……。試行錯誤の末に迎えた5年目。生産は軌道に乗り、安定した水揚げが出来るようになった。消費拡大には久留里の名産品として販路が広がる加工品造りをと、近く新しい一歩を踏み出す。市も支援を決めた。
ホンモロコは琵琶湖の特産。体長は8センチ前後。関西では天ぷら、甘露煮、南蛮漬け、佃煮(つくだに)などとして人気がある。ところが琵琶湖産はブラックバスなどの食害で激減し、高値で取引されている。関東では「海なし県」の埼玉で養殖されている程度 藤平さんはそれを知って「ひらめいた」。久留里は上総掘りで自噴する水が豊富、養魚池は休耕田を活用すればいい。自宅近くの休耕田を池に転用し稚魚を飼い始めた。 元が生物の先生だから水温、気温などのデータはしっかりしている。稚魚のえさになるプランクトンを発生させる技も確立した。春に産卵し半年で成魚になる。ある程度育つと「朝夕、魚の顔を見ながらえさをやっている」という。 養殖4年目の07年度は、約300キロを出荷、08年度は500キロが目標だ。鮮魚や生きたままの活魚として東京・築地市場や近隣の料理屋に引き取られている。 関西では人気があっても関東ではなじみがない。「どんな味の魚ですか」と聞いたら、傍らにいた妻の康子さんが「すぐ出来ますから」と台所に走り、から揚げをつくってくれた。熱々に少しの塩をまぶして食べると、白身でホクホクと軽く、くせがない。 消費者に幅広く食べてもらうには甘露煮、佃煮などの加工品の生産を、というのが藤平さんら久留里ホンモロコ生産組合の考えだ。 「定着すれば名産品として地域の活性化にも一役買える」と、今年度からスタートする市の「文化のまちづくり市税1%支援事業」に応募して選ばれ、約23万円の支援を得られることになった。 「気軽に買って味わって欲しい」と藤平さん。自己流でなく、広く受け入れられる味付けを工夫するために支援金を生かすつもりだ。 支援委員会の委員長を務めた秋元秀夫・君津商工会議所会頭は「夢を生かせるのが支援事業。地域を元気にと様々な活動に取り組んでいる人たちの起爆剤になることを期待しています」と話している。 この記事の関連情報食と料理
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