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【多摩】空き店舗に工房カフェ 立川の高松町商店街

2008年04月15日

 立川市中心部にほど近い高松町商店街に、ギャラリーと工房を併設したカフェがオープンした。手掛けたのは、近くの「米軍ハウス」(旧米軍家族用住宅)に住む銅板造形作家の赤川政由さん(56)。シャッターを閉じた店が増えていく商店街の姿に居ても立ってもいられなくなり、青梅市内の工房を引き払って、この商店街に骨を埋める覚悟を決めた。(須藤龍也)

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壁際に作品が並ぶ店内で、お客と談笑する赤川政由さん(中央)=立川市高松町2丁目のカフェ「ビー・スリー」

 開店したカフェ「ビー・スリー(B3)」はJR立川駅の北側約800メートルの立川市高松町2丁目にある。6年前までケーキ店だった。間口約4.5メートルの店は表側が作品を販売するカフェ、裏手に回ると工房になっている。5人のスタッフは赤川さんの門下生たちで、店内に飾られた自分の作品が売れれば収入になる。店番の合間にお客に作品を売り込むこともできる。

 赤川さんは「芸術作品を作家が堂々と売ることが日本ではあまりなじみがない。物を作ったら売る努力もしなくては」と言う。ゆくゆくは、客と一緒に作品制作をする場になればと思っている。

 旧米軍立川基地のメーンゲートが近くにあった同商店街は、77年の基地返還まで市内で最も活気があった。赤川さんも返還間近の74年に米軍ハウスに居宅をかまえ、生活必需品を商店街で買っていた。今回借りたケーキ店も、小さかった長男の手を引いてショートケーキを買った思い出の場所だ。

 だが今は、基地返還と駅前再開発の影響で衰退が激しい。かつては100店近くが軒を連ねていたが、今は約80店舗に減り、そのうち1割強が空き店舗になっている。

 元気を失っていく商店街を見るに忍びないと、赤川さんは仲間とともに06年から「アートによる街づくり」に取り組む。シャッターに絵を描いたり、空き店舗を利用した期間限定のギャラリーを開いたりしてきた。

 「人の手が生み出すモノ作りの力を、街の元気に生かしたい」と赤川さん。毎日の地道な活動と、そこに住む人たちの思いが浸透して街は形作られていくと考える。ならば商店街に骨を埋めるしかないと、親しんだ青梅市内の工房を引き払う覚悟を決めた。

 ビー・スリーは午後0時半〜6時。定休日は日、月曜日。当面はコーヒーと紅茶(各450円)のみ。問い合わせは、同店(070・6528・1415)へ。 

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