食ニュース【徳島】和田島ちりめん 安全性アップ2008年05月15日 上質のちりめんじゃこの産地、小松島市和田島町で、県海産物問屋協同組合が、オゾンによって殺菌効果を高めた乾燥室がある最新の加工場を造った。生食が多い食品だけに、安全性をより高めて商品価値を上げるのが狙い。安全安心な県産ブランド「和田島ちりめん」として、さらに売り出していく考えだ。(三浦宏)
ちりめんは、カタクチイワシやマイワシの稚魚シラスを干したもの。吉野川、那賀川の河口の中間でプランクトンが豊富なことなどから、和田島沖はイワシが集まり、春から秋にかけて2隻の漁船が「バッチ網」と呼ばれる船曳網(ふなびきあみ)を引く漁でシラスを取る。多くの漁師が自分で加工場を持ち、水揚げしたらすぐにゆでて天日などで干す。関西方面に出荷され、京都名物のつくだ煮や、ちりめん山椒(さんしょう)の材料に使われることも多い。 だが、シラスの漁獲高は潮の影響などを受けやすく、変動が大きい。和田島漁協でも、01年2070トン、02年1580トン、03年は3540トン。経営が安定しないこともあって、かつて50軒近くあったシラス業者は、今では30軒ほどに減った。 そこで、同組合は専用の加工場を建てることで、ちりめん製造の効率化を図った。本格始動は3月。生のシラスをベルトコンベヤーで釜まで運び、7分ほどゆでる。乾燥室は、温風と一緒にオゾンが吹き出し、従来の製造法より一般生菌数を10分の1ほどに抑えることができる。 同組合代表理事の東照男さん(58)は「もともと、味ではどこにも負けないと自負してきた。安心という付加価値をつけて、さらに広く売り出していきたい」と胸を張る。現在は2軒の漁師の委託を受けているが、軌道に乗れば、もっと大量に製造することも可能だ。 和田島漁協でも4年前、鮮度の落ちやすいシラスのため、海水を紫外線で殺菌し、シャーベット状の氷に変える装置を導入した。零下2度で魚を包み込み、鮮度を保ったまま加工場まで運ぶことができる。事務所横に設けた直売所やネット通販などでも、さらに和田島ちりめんをアピールしていくという。 この記事の関連情報 |