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【埼玉】在来大豆よみがえれ 熊谷

2008年05月17日

◇甘み・コク 再び脚光

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在来大豆のサンプルを前に「大豆の特長を生かすと、味わったことのない加工品が生まれます」と話す増山富美子部長=熊谷市須賀広の県農林総合研究センター

 いつから作られ、どんな交配かもわからない――。県北や秩父の各地域の畔(あぜ)などで昔、名前もなく栽培されていた大豆がよみがえった。熊谷市の県農林総合研究センターが約40年かけて県内の在来大豆28種を集めてきた。甘みやコクがあり現代の味覚にあうと注目され、同センターも「県の新ブランドになれば」と期待する。在来大豆を使った豆腐や菓子などが食べられる催しも、熊谷市内で開かれている。

◇県の研究センター、40年かけ28種保存・栽培

 米や麦が作れない県内の山間部などでは自給用にと、その地に伝わる大豆が細々と作られてきた。

 しかし、同センターによると、昭和30年代ごろから、スーパーなどで手軽に豆腐やみそを買えるようになり、自給用に大豆を作る民家は減った。工場向けに作る農家では生産性や納品規格のため品種が整理され、多くの品種が栽培されなくなったという。

 「県内各地の大豆を残したい」と、40年ほど前から同センターの男性職員が集落を訪れ、「ここでとれる大豆はどんなの?」と、農家から10粒ほどずつ分けてもらった。

 同センターが職員から引き継いだ在来大豆は05年までに28種に。平豆、旭、白光など名前が分かっている大豆もあるが、昔から「大豆」としか呼ばれていないものもあり、センターは産地名から「行田在来」「箕田在来」「秩父在来」などと名付けた。集めた大豆は、同センターなどで3年ごとに畑にまいて収穫し、保存を繰り返してきた。

 加工品をみんなに食べてもらいたいと、05年から、同センターの食品加工担当班は県内の大豆加工業者らに集まってもらい、試食や選定などを始めた。在来大豆は口の中でまったりする甘みやコク、青臭い香りや緑や黒の色みの強いものが多く、評判は上々だったという。

 行田在来の栽培を引き受けた行田市の小林秀康さん(40)は昨春、1.8ヘクタールに作付けた。広く作られている大豆よりツルが伸び、機械が使いにくいなど、作業での苦労も多いが「工夫して特長の強い甘みを引き出していきたい」と話す。加工業者らからの引き合いも多く、今年は約3倍の5ヘクタールに作付ける計画だ。

 同センターの食品加工担当の増山富美子部長(54)は「割高感はあるが、在来大豆それぞれが持つ独特の風味と関係者のこだわりを味わってほしい」と話している。

 県内の10加工業者が在来大豆を使った豆腐やうぐいすアメ(200円)、生ゆば(525円)などを販売する催しは、午前10〜午後7時、熊谷市仲町の八木橋百貨店で、20日まで開かれている。

 

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