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【岩手】ワカメ生産額1.7倍に

2008年05月21日

 全国一を誇る県産ワカメの08年の生産額が前年比1.7倍に急増したことが、県漁連(盛岡市)のまとめで分かった。55億7700万円にのぼり、この10年でも99年に次ぐ高さになった。県漁連は「県産ワカメのファンを増やし、販路拡大に努めたい」と期待をかける。

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海岸に設置したボイル釜でワカメを湯通しして、塩からみ機で塩蔵ワカメに仕上げる=3月28日、大船渡市末崎町

 今年の特徴は、生産量は微減だったにもかかわらず額が激増したことだ。塩蔵前の生ワカメは2万2196トンで、07年より6%減った。逆に額は、07年の33億6800万円から大きく増えた。

 県水産振興課や県漁連販売課は、海水温、輸入品の安全性、他産地の動向の3要素が影響したと見る。

 昨秋から三陸沖に暖水域が長く居すわった影響でワカメが不作となり、品薄状態が続いた。加えて、岩手、宮城に次ぐ全国3位の生産県である徳島県の鳴門ワカメに輸入品を混入した産地偽装問題が発覚、買い受け業者の目が三陸に向いた。さらに、中国製ギョーザの農薬混入問題で「食の安全」に対する消費者の関心が高まり、国産志向が強まった。

 県産ワカメの入札価格はたびたび過去最高を更新。4月19日の野田村産は2万1003円(塩蔵、10キロ当たり)を記録した。近年の同時期の最高価格は1万円に達したことはないといい、倍以上の高値だった。漁船やボイル作業の燃料代高騰への懸念も吹き飛ばしたかたちだ。

 ただ、手放しで喜べないのは、今年のワカメの品質が例年に比べて特に良いために生産額が伸びたというわけではないことだ。価格があまり高すぎると、消費者に割高感を抱かせてしまう。また、消費者の国産志向がいつまで続くか見通せない点も不安材料として残り、関係者の多くは「来年の平均単価は間違いなく下落する」との見通しだ。

 それでも、県漁連販売課は「関西方面からの引き合いが増えたという好材料がある。これを確実に県産ワカメのファンにしていく努力で、販路拡大の可能性が出てきている」と期待している。

 

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