
監修:北村 薫(九州中央病院 乳腺外科)
情報提供:(株)保健同人社
増えている乳がん 女性の20人に1人が乳がんに
女性の“20人に1人”が乳がんにかかっていること、知っていますか?
かつては欧米に比べて日本には少ないがんといわれていましたが、最近急速に増えています。(【図1】参照)
乳がんの発生には、女性ホルモン(エストロゲン)が関係しています。
乳がんが増えた原因として、食生活の欧米化(高たんぱく質、高脂肪、高エネルギー)やライフスタイルの変化(結婚や出産の高年齢化、出生率の低下)などの影響が大きいといわれています。
早期発見・早期治療が重要
乳がんは、内臓にできる他のがんとは違い、からだの表面近くにできるため、しこりに気づくことで、自分で発見できる唯一のがんです。
そして、乳がんは早期発見・早期治療による効果が非常に高いがんです。しこりの小さい段階で発見・治療ができれば、5年生存率は90%以上になっています。(【図2】参照)
気づいたときには、転移している危険も!
乳がんは、自分で発見できる唯一のがんですが、乳房の変化に気づかずにいると、がん細胞がリンパ管を通って全身(骨、肺、肝、脳など)へと遠隔転移し、命を落としてしまう、こわい病気でもあります。
乳がん以外にもある乳房の病気
乳がんは、乳腺に発生する悪性の腫瘍のこと。乳腺は、乳汁を分泌する大切な役割があります。
乳房には、乳がんだけでなく、他にもさまざまな病気があります。これらは、乳がんと同じ症状がみられることが多いので、鑑別が大切です。
まちがえやすい乳がん以外の乳房の病気
乳腺症
30歳代〜40歳代に多くみられます。月経前のホルモンのバランスの変化が影響しています。乳腺の良性の異常でもっとも多くみられます。
乳腺炎
授乳期によくみられ、母乳が溜まりすぎて起こります。乳房に痛みや発赤、熱をもちます。
乳腺線維腺腫
10代後半〜30歳代の若い世代に多く、硬くコリコリとしたしこりができます。
乳がんになりやすい人とは?
乳がんになりやすい女性は、下記の通りです。とくに、40歳代の患者数が多いのが特徴です。(【図3】参照)
乳がんになりやすい人の特徴
- ■40歳以上
- ■子どもがいない、少ない
- ■初産年齢が30歳以上
- ■初潮年齢が低い
- ■閉経年齢が遅い
- ■肥満度が20%以上である
- ■高たんぱく、高脂肪の食事をしている
- ■乳腺疾患にかかったことがある
- ■血縁者に乳がんになった人がいる
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