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乳がん検診 誘い合って 〜ピンクリボンフェスティバル、10月に4都市で開催〜

2011年9月6日付 朝日新聞東京本社朝刊から

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ピンクリボン  早く見つかれば治る可能性が高い乳がん。だが日本の検診受診率は低い。そんな状況を変えようと、「乳がん月間」の10月、早期発見や診断、治療の大切さを伝えるピンクリボンフェスティバルが各地である。街や建物がピンクに彩られ、ウオーキングやシンポジウムなどが開かれる。
 入浴中、ふと触れた胸のしこりに気づき、検査すると乳がんだった――。日本で乳がんになる人の6割が、検診でなく自分で異変に気づくという。モデルのMAIKOさんもそんな一人。昭和大学医学部乳腺外科教授の中村清吾さんとともに、乳がん検診の大切さを話し合ってもらった。
(聞き手・宮島祐美、写真・高波淳)
MAIKOさん
 まいこ 1969年生まれ、東京都出身。18歳からモデルを始め、現在は女性誌「ミセス」(文化出版局)などで活躍。医療サイト「アピタル」の「乳がん夜間学校」にも出演中。

● 受診、同世代に伝えたい ●

MAIKOさんは39歳だった2008年秋、自分で胸に触れて、硬いしこりに気づいた

MAIKO 月に1回くらい、胸をさわって確かめるようにしていました。ある時、入浴中に左胸に触れると、すごく硬いころっとしたしこりがあることがわかりました。

中村 日本では40歳以上の女性の検診受診率がまだ20%ほどと低いこともあり、がんを見つけるきっかけは自分でしこりに触れるとか、乳首から出血があるとか、痛みがあるということで検査するとがんが見つかる人が多いです。日本乳癌(がん)学会の調査では、08年に乳がんになった患者さんのうち、6割以上の方が自分で見つけています。

MAIKO 私は「自分はがんにはならない」という変な自信がありましたね。ただ、母が乳がん患者なので注意はしていたのですが、いざ自分の胸にしこりが見つかったときは、「こんなに健康に気遣ったのにどうしてできたんだろう」という戸惑いがありました。

中村 米国や英国では受診率がだいたい70%くらいと言われています。各州ごとに7割くらいを基準にして、いろんなキャンペーンなどの工夫がされています。米国の受診率が高い背景には、民間の保険に入る場合、定期的に検診を受けることを契約の条件としていることもあります。英国や米国は1990年代から乳がんによる死亡率は右肩下がりですが、日本はまだ右肩上がり。やはり検診の普及が遅れていることが一つの原因だと思います。


中村清吾さん
なかむら・せいご 1982年、千葉大医学部卒。米テキサス州立大MDアンダーソンがんセンターなどで研修。聖路加国際病院を経て、10年から昭和大学医学部乳腺外科教授。日本乳癌学会専門医。

● 早期発見なら乳房温存 ●

受診率を上げようと、厚生労働省は2009年から、40歳から5歳刻みで、検診を無料で受けられるクーポン券を配布中

中村 クーポン券を使っている人は、まだ3割に満たないくらい。多くの人がタンスにしまったまま、有効期限を迎えてしまうんです。クーポン券は、5歳刻みで同じ年の人がもらうので自分が受診する時、「同級生のあの人は行きそうにないな」と思う人にも声をかけて一緒に行くと受診率は上がると思うんですね。

MAIKO 私は40代向けの女性誌で長く仕事をしていましたので、09年2月に手術をして翌月、誌面で「乳がんの手術をしました」と公表しました。その後、乳がんになった方などからたくさんお手紙をいただき、反響の大きさに驚きました。同世代の40代から関心を持って「検診を受けよう」という意識を持って欲しい。私が一番伝えたいことです。

中村 定期的に検診を受けていれば、たとえがんが見つかったとしても、乳房を残したまま小さな手術だけですみます。日本ではこの10年で乳房の温存率は非常に上がってきて、6割くらいの人が乳房温存手術を受けています。そのためにも早期発見が重要です。また少し大きながんが見つかっても、手術前に抗がん剤を使って小さくしてからとるようになってきました。


MAIKOさんは発症した当時、長男に病気について話したという

MAIKO 長男は私ががんとわかった当時、中学2年生。子どもだけれど半分は大人です。これから母がどう闘病していくのかなど、学ぶことがたくさんあるかなと思い、すべて伝えようと考え、がんと告知を受けたその日に「乳がんって言われたんだよね」と伝えました。「大丈夫だよ」と力強い言葉がかえってきて、私には病気と闘おうという力がわくとても大きな魔法の言葉になりました

中村 がんについては、若いうちに学ぶ機会があったほうがいいと思いますね。若いときに保健体育の授業などで学んでおくと、検診を受けようという意識につながると思います。その意味でも、ピンクリボンスマイルウオークなどに参加することはすごくいいと思うんです。家族で一緒に歩けば、親から子へ自分の健康は自分で守る大切さがメッセージとして伝わるのではないかと思います。


今年から名古屋でもウオークやイベント
 今年は新しく名古屋がピンクリボンフェスティバル開催都市に加わった。また、東日本大震災で被害を受けた仙台でも開催が決まり、東京、名古屋、神戸、仙台の4都市からピンクリボンに込められたメッセージを発信する。
各イベントの情報は、予告なく変更になる場合があります。詳細については、主催者またはピンクリボンフェスティバル公式サイト(電話0120・711・951)で必ず確認してください。
● ピンクリボンスマイルウオーク ●
 ピンクリボンフェスティバルのメーンイベント。ゼッケンやピンクリボンバッジなどを身につけた参加者一人一人がメッセンジャーとなって街を歩く。各会場には著名なゲストが登場するほか、東京、名古屋、神戸の3会場で東日本大震災被災地への応援メッセージを集め、仙台の会場で展示する企画も実施。
〈東京大会〉 10月1日(土)
東京ミッドタウン発着。12キロ、6キロの2コース。定員各3000人。ゲストは山田邦子さん(タレント)、荻原次晴さん(スポーツキャスター)ほか。
〈名古屋大会〉 10月8日(土)
久屋大通公園久屋広場発着。10キロ、5キロの2コース。定員各1500人。ゲストは荻原次晴さん、MAIKOさん(モデル)、矢野きよ実さん(タレント・書道家)ほか。
〈神戸大会〉 10月16日(日)
東遊園地(神戸市役所南側)。10キロ、5キロの2コース。定員各2000人。ゲストは小谷実可子さん(アーティスティックシンクロコーチ)ほか。
〈仙台大会〉 10月29日(土)
勾当台(こうとうだい)公園市民広場発着。6キロの1コース。定員1500人。ゲストは八木沼純子さん(プロフィギュアスケーター)ほか。
各大会でゲストらも登場するサブイベントを実施。参加者には、「ピンクリボンデザイン大賞」ノベルティ部門最優秀作品のデザインによるトートバッグや啓発パンフレット、ピンクリボンバッジ、大会限定オリジナルバンダナなどのプレゼントもある
会場には、自治体による住民検診の情報提供などを行うブースも設ける
仙台以外の各会場では、マンモグラフィーによる乳がん検診(事前申込制、女性のみ、40歳以上対象)も実施する
【参加費】
一般1000円(当日1500円)、小・中学生500円(当日800円)、未就学児は無料。
【締め切り】
東京大会 9月16日(金)
名古屋大会 9月22日(木)
神戸大会 9月30日(金)
仙台大会 10月14日(金)
定員に達した時点で、申し込みを締め切らせていただきます。最新情報はピンクリボンフェスティバル公式サイトをご覧ください。
【申し込み (定員に満たない場合のみ、当日も受け付けます)
《電話》
0570・037・846(申し込み専用)
《ウェブサイト》
http://www.sportsentry.ne.jp/event.php?tid=27231
【問い合わせ】
スポーツエントリー内 ピンクリボンスマイルウオーク事務局
《電話》 0120・711・951
(平日午前10時から午後5時30分まで)
昨年10月のスマイルウオーク東京大会出発式の様子
● ピンクリボンシンポジウム ●
 乳がんの早期発見の大切さを伝えるシンポジウム。東京、神戸会場ともに、乳がん経験者のMAIKOさんが中島史恵さん(タレント)との対談の中で自身の経験を語る。専門医らによるQ&Aコーナーもある。
〈東京会場〉
【日時】
10月2日(日) 午後1時〜5時5分
【会場】
有楽町朝日ホール
(千代田区有楽町2丁目5−1 有楽町マリオン11F)
【講師】
佐治重衡先生
京都大学大学院医学研究科標的治療腫瘍学講座
特定准教授
中村清吾先生
昭和大学医学部乳腺外科教授・
昭和大学病院ブレストセンター長
【定員】
700人(応募多数の場合は抽選)
〈神戸会場〉
【日時】
10月15日(土) 午後1時〜5時5分
【会場】
神戸新聞松方ホール
(神戸市中央区東川崎町1−5−7 神戸情報文化ビル4階)
【講師】
谷野裕一先生
公立那賀病院乳腺外科科長
三好康雄先生
兵庫医科大学病院乳腺・内分泌外科教授
【定員】
700人
【締め切り】
東京会場 9月12日(月)必着(応募多数の場合は抽選)
神戸会場 定員になり次第締め切る
参加確定者には招待状を発送します。
【申し込み】
申し込みは
(1) 希望の会場名
(2) 招待状送付先の参加者氏名(ふりがな)・性別・年齢・郵便番号・住所・電話番号
(3) 複数参加の場合は、全員の氏名(ふりがな)・性別・年齢
(4) 講師への質問(任意)
を明記の上、下記のいずれかの方法で「ピンクリボンシンポジウム」係へ。
《はがき》
〒104−0061
東京都中央区銀座4−14−4−201
「ピンクリボンシンポジウム」係
《ファクス》
03・5565・4669
《ウェブサイト》
ピンクリボンフェスティバル公式サイトの募集ページ
http://www.pinkribbonfestival.jp/event/symposium/
より希望の会場を選び、応募フォームより必要事項を記入し送信
【問い合わせ】
ピンクリボンシンポジウム事務局
《電話》 03・5565・7095
(平日午前10時から午後5時まで)
昨年のピンクリボンシンポジウム(東京会場)の様子
各イベントの詳細は、ピンクリボンフェスティバル公式サイトに掲載しています。
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