2011年6月14日
ミネラルや食物繊維たっぷり。海の野菜とも言われる昆布。体への影響や活用法を調べてみました。
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日本食品標準成分表によると、だしに使われるマコンブは、牛乳の約6倍のカルシウム、ゆで大豆の約2倍の鉄分を含む。食物繊維は100グラム中27グラムもあり、大豆の約4倍だ。この食物繊維を構成するアルギン酸やフコイダンは、体内の水分を吸収して膨らみ、腸の中でかさが増える。そのため排便が促され、満腹感も得られる。
最近の研究で、昆布には血糖値の上昇を抑える働きがあることがわかってきた。東京海洋大学の矢澤一良(かずなが)教授(機能性食品学)らの実験によると、昆布を煮出した抽出成分を与えたマウスと与えなかったマウスの食後の血糖値上昇を比べると、与えたマウスは50%に抑えられた。
さらに、脂肪や糖質を体外に排出する効果も確認されている。この効果は、昆布を薄さ0.02ミリに削って作るとろろ昆布のほうが顕著だ。矢澤さんらは、マウスに脂肪分40%のえさを5週間与え、とろろ昆布を与えた群、粉砕した昆布を与えた群の体重増加を比べた。
標準食群に比べ、高脂肪食だけ与えた群の体重増加は1.5倍になった。一方、粉砕昆布群は1.25倍、とろろ昆布群は1.12倍だった。
矢澤さんは「薄く削ると、食物繊維が多く溶け出て、脂肪などを体外に出すのです。1グラムでも食事と一緒に、あるいは前後30分以内に食べると内臓脂肪の減少が期待できる」と話す。
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昆布の活用法を学ぼうと「奥薗(おくぞの)流・いいことずくめの乾物料理」などの著者の家庭料理研究家、奥薗壽子(としこ)さんを訪ねた。
まずは、だし昆布の使い方から。「スーパーで売っているおとく用のだし昆布を買って、1×10センチほどの短冊状に切り、保存容器に入れておくのがお薦め」と奥薗さん。料理する時に短冊を数枚取り出し、キッチンばさみでさらに細く切って使う。みそ汁や煮物といった和風はもちろん、洋風や中華料理に加えても、ひと味違うおいしさになるという。「細く切れば、あらかじめ水につけておかなくてもうまみが出るし、引き上げなくても全部食べられます」
だし昆布を使って、レシピ通りにたきこみご飯を作ってみた。昆布はやわらかく、具の一部として意識せずに完食。とろろ昆布を使ったササミ焼きは、簡単だが初めての味だ。昆布は様々な食材に合うと実感した。
ただし昆布は、甲状腺にたまりやすいヨウ素を多く含む。甲状腺機能に障害がある人が大量にとると、甲状腺の働きが活発になりすぎ、負担がかかることがあるので医師に相談しよう。一般の成人が、習慣的に食べる場合のヨウ素の上限は、1日2.2ミリグラム。干したマコンブだと約1グラムにあたる。とり過ぎに注意しつつ、隠し味に活用したい。(辻外記子)
◆インフォメーション
社団法人日本昆布協会(大阪市)のこんぶネット(http://www.kombu.or.jp)は、昆布の歴史や種類、選び方、保存方法、だしのとり方などを紹介する。とろろ昆布やだし昆布、切り昆布など種類ごとのレシピを掲載。だしをとった後の昆布でつくる、佃煮(つくだに)やふりかけなどのレシピや、一般の方が投稿したオリジナルレシピもある。