【MEDICALホットニュース】糖尿病に漫才が効く!? “笑い”で血糖値が大幅に低下
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国際科学振興財団の「心と遺伝子研究会」(代表=村上和雄筑波大学名誉教授)は、糖尿病患者に漫才を見せ、笑ったあとに血糖値を計測するユニークな実験を行った。その結果、笑いによって血糖値が大幅に低下することが実証された。
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“笑い”のある・なしで血糖値に大きな差
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この実験が行われたのは、2003年2月11日と12日。笑いのエンターテイメント企業、吉本興業の協力によって実現した。
被験者になったのは、つくば市周辺に住む中高年の2型糖尿病(注参照)患者21人で、2日とも昼食をとって2時間後に血糖値を測定した。ただし、1日目は測定の1時間前から、糖尿病のメカニズムに関するつまらない講義を聴いてもらい、2日目は吉本興業所属の漫才コンビB&Bのステージを見せ、思う存分笑ってもらった。
その結果、21人の食後血糖値(食後2時間)と空腹時血糖値との差は、講義を聞いた1日目が平均123mg/dlだったのに対し、漫才を見た2日目は平均77mg/dl。46mg/dlもの大きな差は、予想をはるかに超えるもので、被験者である糖尿病の患者たちも、実験にかかわった糖尿病の専門医も驚きを隠せなかったという。
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笑いや感動が眠っているよい遺伝子をオンにする
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「心と遺伝子研究会」代表の村上和雄氏は、「この実験から、“笑い”によって多くのよい遺伝子のスイッチがオンになる、という世界で最初の結果が得られた」と語る。
「遺伝子には、世代を超えて情報を伝達するという大切なはたらきがあります。しかし、私たちの体内で生命の維持に必要な物質をつくりだしているという、もう一つのはたらきについては、意外に知られていません。遺伝子は、いわばからだの司令官で、血糖値のコントロールにも密接にかかわっているのです」と村上氏。
近年、遺伝子についての研究が急激に進み、膨大な遺伝子のうち、実際に活動している遺伝子がせいぜい10%程度で残りは眠ったままであること、さらに、眠っている遺伝子が周囲の環境や外からの刺激によって目を覚ますということが明らかになった。
「つまり、よい遺伝子のスイッチをオンにできれば、私たちの可能性は飛躍的に向上するということです」(村上氏)
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2型糖尿病の発症メカニズム解明につながる可能性も
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今回の実験では、一般の学生を被験者とし、実際に、どの遺伝子がスイッチオンになり、どの程度活動したのかということも解析中で、近々結果がでる。また、糖尿病の人を被験者にして同じ実験を行う準備も進められているという。その後も、血糖値の低下の持続性を調べる実験などを続け、データを積み重ねていく予定だ。
「こうした研究は、まだ明らかになっていない2型糖尿病の発症メカニズムの解明や、“笑い”による新たな治療法につながる可能性があります。高血圧やがんなど、ほかの生活習慣病についても“笑い”の効果を調べていきたいですね」と村上氏。
「“笑い”や“喜び”“感動”などによって眠っているよい遺伝子を目覚めさせることができれば、どんな人でも隠れた能力が開発され、可能性が何倍にも広がっていくのだということを研究をとおして示していきたい」と、熱く語る。
(注)2型糖尿病
遺伝的素因に過食や運動不足などの生活習慣が加わって誘因になるとされるが、発病のメカニズムについては明らかになっていない。糖尿病全体の九割以上を占め、インスリン非依存型糖尿病ともいう。
●心と遺伝子研究会
20年以上にわたって遺伝子研究を続けてきた村上氏には、7〜8年前から、「“笑い”“喜び”“感動”など、(その人の)思いが遺伝子のはたらき(オン・オフ)を変える」という経験に基づく確信があったという。そして、その仮説を科学的に証明する目的で、2002年8月に立ち上げたのが、「心と遺伝子研究会」である。
笑いによって血糖値が大幅に下がったという今回の実験結果は、自らの仮説を裏づける結果となった。
http://www.fais.or.jp/kokoro/index.htm |
(記事提供:保健同人社)
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