【MEDICALホットニュース】
国立がんセンターが新型内視鏡を開発 超早期がんの発見が可能に
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国立がんセンターは、オリンパス光学工業や東京工業大学と共同研究によって、初期がんの診断を可能とする新型内視鏡の開発に成功した。通常の内視鏡検査では発見の困難な早期の咽頭がんの発見にきわめて有用という。
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がんの周囲にできる 不整形な模様が強調される
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内視鏡は、先端にカメラや光源のついたスコープ(細い管)を体内に挿入し、からだの内側から胃や大腸などを撮影し、外部のモニターに映しだす医療機器。新型内視鏡(NBIシステム=Narrow Band Imaging System 狭帯域画像システム、以下NBI)は、光源(照明装置)の先端に、青い光だけをとおすフィルターをとりつけ、患部に波長の短い青い光があたるようにして観察するもの。
「消化器がんの病変の分光特性(粘膜に光をあてたときに、反射する光の分散するパターン)を調べていたところ、いくつかの波長のせまい帯域(狭帯域)で、がん細胞に特徴的なパターンがみられるのを発見したのがきっかけです」と、開発にかかわった国立がんセンター東病院副院長の吉田茂昭氏。
がんができると、栄養を運ぶため非常に細い血管ができることから、がん細胞の周りには正常細胞にはみられない不整形な模様ができる。
「NBIでは、狭帯域に絞って調べるため、この模様の部分が強調され、正常細胞との見分けがつきやすい。従来のように内視鏡に熟練した医師でなくても発見率を上げることが可能です」と吉田氏は語る。
実際に、国立がんセンター東病院で、上部消化管の検査にNBIを試験的に使用した結果、200人に20人以上という高率で、1〜2mmというごく初期の咽頭がんを発見した。通常の検査では、こうした初期の咽頭がんを発見できることは非常にまれだった。
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健診にスクリーニングとして導入予定
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NBIには、ほかにも利点がある。
「まず、大腸がんなどの場合、拡大内視鏡との併用で、粘膜の微細な構造まで観察できる点。また、がんの境界を的確に診断できるため、手術の際のとり残しも減らすことができます」(吉田氏)
NBIでは、組織の一部を切りとってがんの有無を調べる生検や、食道がんのルゴール染色(組織にルゴールを塗って、その色の変化からがんの範囲を調べる検査)の必要性が低くなる。ルゴールには過敏症をおこす人もいるため、そうした人にとっても、朗報といえるだろう。
NBIは、とくに初期がんの診断に有効なことから、国立がんセンターでは、近く開設予定の「がん予防健診研究センター」で、スクリーニング検査にもちいるために準備をすすめている。
ただし、今後の普及に向けてはいくつかの課題が残る。たとえば、フィルターが特殊なため、従来の内視鏡と使い分ける場合には、光源の切り替えが必要だ。 また、すでに明らかになっているがん細胞の存在を示す不整形の模様のパターンを強調できるようなシステムがあれば、さらに見逃しが少なくなる、とも指摘している。
これらの課題については、すでに解決に向け着手しているという。
増え続けるがん患者、それに付随して増え続ける医療費。新型内視鏡には、がん患者からも、医師からも、さらに医療経済という側面からも、大きな期待が寄せられるのではないだろうか。
(記事提供:保健同人社)
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