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暮らしと健康コラム with J-Health 保健同人社


【暮らしと健康特集】

インフルエンザ対策

もしものときの行動計画を厚労省が作成

 日本でも、WHOの勧告を受けて、厚生労働省が「新型インフルエンザ対策行動計画(以下、行動計画)」をまとめました。行動計画では、平時から大流行までを6段階に、さらに国外発生(A)と国内発生(B)に分けて、対策を示しています(図3)。

 現在日本は3段階に該当し、抗インフルエンザウイルス薬のオセルタミビル(商品名:タミフル)の備蓄(1日2錠の服用で5日分を2500万人分が目標)やワクチンの開発計画の推進などが行われています。しかし、ワクチンの開発には新型ウイルスの発生後、半年はかかるとされます。新型ウイルスの発生が現実のものとなった場合は、大流行までの時間をいかに延ばし、被害を最小限に抑えるかが鍵になります。

 また、国内で大流行がおこった場合は(6B)、厚労相が非常事態宣言し、原則として、すべての大規模な集会や海外旅行などの自粛が勧告されるなど、社会生活が制限されるようになります。そして、インフルエンザ感染者に対する診断や治療を、ふつうの医療機関でも行います(5段階では指定医療機関が担当)。治療の優先順位は、(1) 新型インフルエンザ入院患者、(2) 医師など社会機能の維持に重要な人、(3) 心臓病などのある緊急性の高い患者、(4) 児童、高齢者、一般外来の患者の順になります。 

 ちなみに厚労省は、国内で新型インフルエンザが流行した場合、最悪で人口の25%が感染し、約2500万人が医療機関を受診、約64万人が死亡すると予想しています。

 こうした状況からは、Xデーが確実に近づいていることがうかがえます。しかし、一般の人に重要なのは、むやみに恐れるのではなく、正しい知識をもつことと、できる範囲でしっかりと予防をすることです。新型インフルエンザの場合も、予防法は従来のインフルエンザと同じです。

 また、流行時には、人込みや外出をさけるなど、個人の冷静な判断が、感染の拡大を防ぐことにもつながります。

図3 厚生労働省による行動計画

A…国外で発生  B…国内で発生
WHOによる段階 行動計画 生活上の変化と注意点
1 人に感染する可能性をもつウイルスを動物から検出 国内外の情報を収集する  
2 動物から人に感染のリスクの高いウイルスを検出 AB 渡航に注意を喚起家禽類の感染防止  
3 新型ウイルスが動物から人に感染
A 治療薬の備蓄、
新型ワクチンの開発
・鳥インフルエンザの感染者が多い地域などに渡航した場合、鳥との接触をさける。
B 患者の出国自粛要請、防疫の徹底 ・ペットの鳥を野鳥に近づけない。
・健康管理に気を配り、手洗い、うがい、マスクなどでインフルエンザやかぜの予防を行う。
4
|
5
新型ウイルスが人から人に感染
A 流行地からの検疫強化、入国者の健康診断 ・流行地への渡航をできるだけ控える。
B 患者に入院を勧告し、家族など接触者に外出自粛を求める。 ・発生地域にある学校などは臨時休校になる。
・感染が疑われる従業員の出勤停止を企業などに勧告。
・くすりの予防投与やワクチンの接種。
6 新型ウイルスが人に大流行
A 航空、船舶の国際線の渡航自粛要請  ・海外旅行はさけたほうが安全。
B 非常事態宣言 ・すべての大規模な集会や多くの人が集まる施設には活動自粛を勧告。
・すべての医療機関で診断・治療を行う。
・人込みをできるだけさけ、感染する機会を減らす。症状がでた場合には、すみやかに医療機関を受診する。
※一般の人には、新型インフルエンザと従来のインフルエンザの区別はつかないので、症状がでたらすぐに受診しましょう。

 (記事提供:保健同人社)

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