|
現在位置:asahi.com>健康>暮らしと健康コラム> 記事
【MEDICALホットニュース】
ウジ虫が治療に利用される!マゴットセラピーの効果とは?動物の死体などにわくウジ虫は、ハエの幼虫です。そのため、不潔、病原菌を持っていそうといったイメージがありますが、実は医療現場で利用されているそうです。日本ではまだなじみがありませんが、アメリカでは2004年に食品医薬品局(FDA)が承認した治療法なのです。 数千年前から行われている治療法を再認識「ウジ虫を使って傷を治す」と聞くとぎょっとされる方も多いでしょう。しかし、ウジ虫を利用した治療は、オーストラリアやアメリカの先住民、ビルマ(現ミャンマー)の伝統医によって、古くは数千年前から行われていました。 アメリカでは1900年代前半、第一次世界大戦中に軍医らによって効果が確認され、マゴットセラピーとして研究が進められました。 その後、抗生物質の登場や外科治療の進歩などによって下火となりましたが、近年になって、抗生物質が効きにくい潰瘍などに対する治療法として、再び注目され始めています。 治療が有効なのは、糖尿病や閉塞性動脈硬化症による足の潰瘍(皮膚のただれ)や壊疽(皮膚の一部が壊死して変色する)です。 傷口の壊死した細胞をハエの幼虫がきれいにする治療法は単純で、ヒロズキンバエという、日本にも生息するハエの幼虫が利用されます。無菌状態で孵化させ、成長させたウジ虫を傷口に置き、マゴットセラピー用ドレッシングで覆います。2日後に新しいものと交換します。これを2〜3回繰り返すと、傷口に新しい組織ができます。 ウジ虫は壊死した細胞しか食べません。さらに、抗菌タンパク質を周囲に出して殺菌したり、傷の治りを促す物質を分泌していると考えられています。つまり、要らない組織を食べて新しい組織ができるのを助けてくれているのです。自分の子どもに生後おいしいものを食べさせてやろうというハエの親心のおかげで、傷が治るとも言えるでしょう。 どちらかというと嫌われ者のウジ虫が、実はきれい好きで、治りにくい傷の治癒に一役買っているのは意外ですね(マゴットセラピーの詳細はマゴット治療ホームページ参照 http://www.icn-jp.com/~maggot/)。
「暮しと健康」2007年8月号より
|
ここから広告です 広告終わり 健康・企画特集病院検索症状チェック
一覧企画特集
BOOK
メディカル朝日どらく
朝日新聞社から |