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喫煙者採りません 強まる社内禁煙

 「たばこ追放」の動きが広がるなか、喫煙者は採用選考の対象にさえしない企業が出てきた。「社内の和を保つ」「優秀な人材をそろえたい」などが理由。大手企業はここまで顕著ではないが、社内禁煙の流れは確実に強まっている。たばこを吸うというだけで、「不適格」の烙印(らくいん)を押され、企業選択の幅が狭まる――そんな時代が近づきつつあるようにもみえる。

 横浜市港北区のソフト開発会社「エスエムジー」(資本金3000万円、従業員約50人)に、昨年入社したシステムエンジニアの速川徹さん(26)は「社内全面禁煙、喫煙者不採用。これが入社を決めた重要な動機の一つでした」と話す。

 就職活動では各社の分煙・禁煙対策を調べたほど。「社員の健康や社内環境を気遣うスタイルが気に入りました」と、煙のない所で働ける幸せを喜ぶ。

 エスエムジーは、01年から翌春採用の選考基準に「非喫煙者であること」を取り入れた。入社希望の喫煙者は、入社前年の8月までに禁煙することが条件だ。

 たばこを社内から追放したそもそもの理由は、コンピューターに灰やヤニが入るのを防ぐためで、当初は分煙制だった。だが、会議中に喫煙時間を取るかどうかなどを巡って、喫煙者と非喫煙者に割れる弊害が目立つようになった。新免流(しんめんりゅう)社長(45)はじめ全喫煙者が禁煙し、さらに喫煙者は採用しないことにした。

 喫煙者を採用から除外すると、良い人材が集まらないのでは、という不安もあったという。だが、新免社長は「まったくの杞憂だった。かえって会社の主張がはっきりみえると好評なくらい」と胸を張る。

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 企業のコンピューターシステム構築などを手掛ける東京都港区の「レッドフォックス」(資本金6290万円、従業員約120人)も、喫煙者お断り。既に5年ほど続けている。

 その理由を別所宏恭社長(38)はこう説明する。「(分煙したのでは)たばこを我慢している時に脳の働きが低下して、生産性が落ちる。全員が非喫煙者なら、そのような心配がなく、仕事の効率がよい」。

 「そして何より、優秀な人を採用できる」。優秀な学生ほど吸わない、との実感を得ているからだ。企業として利潤をあげるには、と考えた時、当然の結論だったという。

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 採用時に非喫煙を条件にしていないものの、社内を全面禁煙にしている企業も、喫煙者にとっては入りづらいことに変わりない。

 製薬会社のファルマシア(昨年ファイザーに合併)が02年、200社を対象にまとめた調査では、全面禁煙22.5%、分煙65.0%、時間別で規制4.0%で、規定なしは8.5%に過ぎなかった。

 全正社員と内勤の契約社員計約300人の禁煙を達成した大手女性下着メーカー、トリンプ・インターナショナル・ジャパン。今年入社の総合・一般職15人(男6、女9)の中には一部喫煙者もいたが、内定段階で禁煙することを確認してから採用した。

 たばこを吸っていては希望企業に就職、いや応募さえ難しい時代が、近づいているのかもしれない。 (2004/04/19)


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