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緑茶の成分カテキンが体内でがん細胞に働きかけるときに標的となる細胞表面のたんぱくを、九州大大学院農学研究院の立花宏文助教授が発見した。このたんぱくは悪性のがん細胞の表面にたくさんあり、細胞増殖にかかわっているとみられ、体内で働く仕組みは分かれば、抗がん剤の開発につながる可能性もあるという。14日付米科学誌ネイチャー・ストラクチュラル&モレキュラー・バイオロジー電子版で発表された。
立花助教授が調べたのは、がんや生活習慣病に効果があるとされるカテキン成分の半分を占め、特に活性の強いエピガロカテキンガレート(EGCG)。EGCGを鍵の分子とすると、その標的は鍵穴に相当する67LRと呼ばれるたんぱくだった。
同助教授はEGCGがビタミンAを与えたがん細胞の表面にたくさん結合する現象に注目。これはビタミンAによって細胞表面の鍵穴の数が増えるからだと考え、そのようなたんぱくの遺伝子を探し、67LRを見つけたという。
がん細胞を人の体内と同じ濃度のEGCGに浸したところ、浸さない場合に比べて細胞増殖が4割抑えられた。67LRの働きを失わせたがん細胞はEGCGに浸しても増殖を抑制できなかった。
同教授は67LRはEGCGと結合することでがん細胞の増殖を抑えると考えられ、これを標的にする新たな抗がん剤開発につながる可能性があるという。
その上で、立花助教授は「日常のお茶の飲み方にすぐ役立つ研究成果ではないが、これをきっかけに働きの仕組みが分子レベルで詳しくわかれば、例えばビタミンAやその他の食品との食べ合わせ効果などもわかってくるのではないか」と話している。
(2004/03/15)
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