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「良質な開業医」育てよう 家庭医療学会が認定制度

 良質な診療ができる「町のお医者さん」を育てよう――日本家庭医療学会(1100人)は、患者の家庭環境をふまえて病気やけがの初期診療ができる若手医師を「家庭医」として認定する。医学関係の学会の認定医や専門医制度は専門分野に特化したものが多く、初期診療では整備が遅れていた。同学会は家庭医の先進国・英国の学会と連携し、高い診療レベルをもつ家庭医を根付かせたい考えだ。

 家庭医は、患者にとっていわば、医療の窓口になる存在。診察に際して患者の性格や家族、地域とのかかわりを考えることが求められる。例えば風邪の患者でも、介護する家族がいてうつすのを心配しているか、そうでないのか、といった環境の違いで説明がおのずと異なるからだ。

 認定は、開業をめざす医師が中心で、学会の研修の後に試験をして判断する。研修内容は北海道室蘭市の医療法人社団カレスアライアンスが全国に先駆けて96年に作った北海道家庭医療学センターを手本にする予定だ。

 同センターの研修は4年間。内科や外科、小児科などで各1〜6カ月学び、診療所でも研修。患者とのやりとりをビデオに撮って指導医の助言を受けたり、病気を題材にした映画を見て登場人物の気持ちをくんだりする。さらに各地の診療所に出て地域との交流、経営などの経験も積む。

 試験では(1)模擬患者の診察(2)後輩への指導ぶり(3)家庭医への熱意をはかる論文――などで適性をみる。合格後も数年ごとに試験をしてレベル維持を図る。1回目は今夏にも実施する予定で、同センターなどで研修中の10人前後が受ける見込み。

 家庭医は、欧米やマレーシアなどで専門分野として確立している。日本では同センターなど数カ所で研修しているが、内容にばらつきが生じるため、学会は統一の資格を作ることにした。

 認定を受けても診療報酬に反映されないが、患者の医師選びの判断材料になり、医師側の意欲につながる。

 医学関係の学会が設けている専門医制度などには、その基準が甘いといった批判もある。同学会が英国の学会と連携する理由には、認定がお手盛りになるのを避けることもあるという。 (2005/03/09)


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