心筋シートで機能回復の男性退院 阪大病院で会見2007年12月20日 自分の太ももの筋肉細胞から作った「心筋シート」で心臓の機能を再生する手術を受けた男性患者が20日、大阪大病院を退院することになり、記者会見した。昨年2月に意識不明で救急搬送されたが、ゆっくり歩けるまでに回復。心臓移植に並ぶ再生医療に道を開く成果となった。 大阪府の重国増雄さん(56)。妻に付き添われて会見場に現れ、「胸についていた人工心臓の機械がとれ、家に戻れるなんて夢のようだ」と小さな声ながらうれしそうに話した。 心臓の筋肉が薄くなって血液を送り出す力が弱る拡張型心筋症だった。補助人工心臓をつけ、心臓移植を待っていたが、今年5月、心筋シートを張る1例目として手術を受け、9月に補助人工心臓を外した。退院後は、自宅で安静にする必要があるという。 大阪大と東京女子医大の「自己筋芽細胞シート移植による再生治療」という共同臨床研究。心筋シートは、患者の太ももの筋肉細胞(約10グラム)から、傷ついた筋肉を補う力を持つ筋芽細胞などを取り出し、特殊な培養液中でつくる。直径約5センチの薄いシートを3枚ほど重ね、弱った心臓の表面に張る。 澤芳樹教授(心臓血管外科)は「今回は筋肉細胞から心筋ができたのではない。シートから血管の増殖因子などが出たようだ。心筋の機能が回復しつつある患者の人工心臓をはずす手助けとなる再生治療となるかもしれない」と話す。年明けにも2例目の手術を行う。 健康
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