血栓症治療に新技術、出血の副作用抑制 滋賀県立大など2008年04月02日 血栓を作ってしまう血小板の働きを、副作用なく抑える物質(抗体)を滋賀県立大の高山博史教授(血液内科学)と京都大のグループが見つけ、仕組みを解明した。心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞を治療する新薬につながる可能性があり、「10年以内の実用化」を見込む。米医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション電子版に2日、発表された。 心筋梗塞や脳梗塞は血液の流れが悪くなって発症する。血栓によって起きるケースが少なくない。血栓は、血管内部が傷つき、露出した血管のコラーゲンと血小板が結合し、塊になってできる。 高山教授は京大病院で治療を担当中に、血小板がコラーゲンと結合する作用を消してしまう抗体を持った患者に出会い、87年に発表した。同じ性質の抗体を作ってサルに投与したところ、血小板がコラーゲンと結びつかなくなることを確認した。血栓症治療に向け、近く、海外で臨床試験が始まるという。 これまでの血栓症の治療薬は、血液を固める血小板の作用も抑えるため、いったん出血すると、血が止まりにくくなるという副作用があった。高山教授は「治療薬なのに、患者が出血で亡くなることも多い。その矛盾を解決できる」と話す。
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