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エイズワクチンの治験、感染高める恐れ 米など試験中断

2008年4月7日

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 【ワシントン=勝田敏彦】米国立保健研究所(NIH)が支援したエイズワクチンの臨床試験(治験)で、ワクチンが感染の危険性を高める恐れのあることがわかった。治験は中止され、NIHはエイズワクチン開発戦略の練り直しを迫られている。

 問題のワクチンは、エイズウイルス(HIV)がもつ物質を、弱毒化した風邪のウイルスに組み込んだもの。米メルク社が開発し、有望なワクチン候補と期待されていた。

 ところが、04年12月から北米・中南米を中心に約3千人が参加して始まった治験で、ワクチンを注射された群のHIV感染率が、偽薬の群の約2倍にのぼることが判明。昨年9月に治験が中止された。南アフリカで07年2月に始まった治験も約800人の段階で中止された。

 治験の参加者はワクチンと偽薬のどちらを注射されたのか知らされておらず、現在、全員と面談して注射の内容を知らせているという。

 HIV感染率が高まる理由は不明。米ワシントン・ポスト紙は、ワクチン注射で活性化された免疫細胞の表面がHIVとくっつきやすくなったとの見方を報じた。

 エイズワクチンをめぐっては、今回のワクチン以外にも治験の中断が相次いでいる。NIHは3月末、専門家を集めた会議を開いて今後の戦略を検討した。同紙によると、現在のワクチン治験の資金を基礎研究に回すことが提案されたという。

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