全国1818市区町村のうち、乳がん検診の対象者を国の指針より制限している自治体が811(45%)に上ることが29日、厚生労働省の調査で明らかになった。その他の部位でも指針に従っていない市区町村があり、検診自体をしていない市区町村も53あった。
厚労省は胃、乳、子宮、肺、大腸の各がんについて、健康増進法に基づく検診の実施状況を尋ね、全市区町村から回答があった。指針では胃がんは「40歳以上、問診、胃部X線検査、毎年」、乳がんは「40歳以上、問診、視診、触診、乳房X線撮影(マンモグラフィー)、隔年」などとなっている。
定員枠を設け先着順にするなど対象者を制限している市区町村は、乳がんが最も多かった。子宮がん517(28%)、胃がん354(19%)、肺がん241(14%)、大腸がん168(9%)でも制限があった。検診をしていないのは肺がんが51、大腸がんが2だった。理由としては「他に優先すべき事業がある」「検診の有効性に疑問がある」などが多かった。
一方で年齢枠の拡大など指針より対象者を拡大している自治体は、子宮がんで724(40%)、乳がんで586(32%)など。指針の検査項目以外では、乳がんエコー検査を565(31%)、胃がん内視鏡検査を212(12%)の市区町村が実施していた。