税金と社会保障の個人情報を一つにまとめる共通番号制度について、菅内閣の閣僚検討会は29日、使用する番号や利用範囲の選択肢を示した中間報告を正式に公表した。住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)を活用して新しい番号を割り振る案が最も有力だとしている。
菅直人首相は同日の会合で「強い社会保障の実現には番号制度の導入も不可欠と考えている」と語った。中間報告に対する意見を募ったうえで、年内にも制度の詳細を決める。3〜4年後の導入を目指している。
中間報告では、使用する番号として、「基礎年金番号」「住基ネット上の住民票コード」「新たな番号」の3案を提示。「最少の費用で、確実かつ効率的な仕組み」とするには、基本的に国民全員に割り振られている住民票コードを活用した新たな番号をつくることが「問題が少ない」としている。
利用範囲も「税のみ(A案)」「税と社会保障(B案)」「幅広い行政分野にも利用(C案)」の3案を提示した。菅内閣は税と社会保障分野で幅広く活用することを念頭に置いており、B案かC案での制度設計をめざす。
ただ、所得などの個人情報を国が管理する仕組みだけに、慎重論も根強い。中間報告では、個人情報を保護するための「第三者機関」の設置や情報漏れに対する罰則の強化なども盛り込んだ。