2009年6月29日
生命保険で後悔しないために知っておいて欲しいものに、保険料の違いがあります。
一昔前ですと、「保険料はどこも同じだから、知り合いのあの人から入ろう」ということがありました。しかし、保険料が完全に自由化になった今では、生命保険の保険料はあなたが思っている以上に違うのです。
何はともあれ、具体的な金額を提示するのが一番分かりやすいでしょう。まずは、みなさんの多くが加入している、大手生保の定期付終身やアカウント型という商品に特約としてついている定期保険を例に取って比較してみましょう。
30歳男性の場合、大手生保A社の保険料を100とすると、新興中堅B社は70、ネット系C社は53です。もし、この人がたばこを吸わない健康体であれば、新興中堅B社のリスク区分型は57です。この差は若いほど大きく、年齢が進むほど小さくなります。
これを、保険金額を同額として、10年ごとに更新した場合、60歳までに支払う保険料の合計は、大手生保A社が422万円、新興中堅B社のリスク区分型は、262万円で、なんと160万円もの違いになってしまいます。
40歳女性が、60歳で払い込みが終わる終身保険、500万円に加入した比較です。
終身保険にも今や色々な種類があり、予定利率が市場金利に連動する「積立利率変動型」や有価証券で運用しその成果を保険金に反映させる「変額保険(終身型)」などは、仕組みとしては、大手生保の5年ごとに運用による追加利益を配当としてお客様に戻す「5年ごと利差配当付き」商品よりも、上位に位置付けられるべき商品です。しかし、保険料はそれよりも安くなっています。大手生保と業界最安値の商品では、なんと34%もの保険料差があり、支払合計では、360万円対238万円で、120万円以上の差になります。500万円の保障でこの違いは驚くべきです。
こうした定期保険や終身保険は、単純比較がしやすい商品ですが、各社独自の保障をうたった、介護保障や三大疾病時の収入補償などの商品ですと、比較自体が難しく、それが高いのかどうかの判断がとてもしにくくなっています。
うがった見方をすると、他と比較されないように、保障内容を複雑にしていると思えなくもありません(多分そうでしょうが)。
表からも分かるように、年齢が高くなると、保険料も高くなり、その分経費の占める割合が少なくなるので、保険料の差は縮まります。つまり、保険料の負担力の少ない若い人ほど保険料の違いの影響をより大きく受けることになっています。
お付き合いで保険に入るなとは言いませんが、会社に入りたての独身で、特に保障も必要ではないと思う人が、必要以上に多くの保険料を支払っているというのが実態です。若い年代の人ほど、しっかりと生命保険の必要性を認識し、各商品の違いを知った上で、納得いく保険選びをしてほしいと切に願っています。

藤井泰輔(ふじい・たいすけ)さん
1954年、名古屋生まれ。一橋大学商学部卒。三井物産から生命保険会社を経て、今は総合保険代理店ファイナンシャルアソシエイツを経営するCFPのおやじ。著書「あなたの生命保険払いすぎ!」(かんき出版)「安心セカンドライフのマネープラン」(日本評論社)他。生命保険を初心者に分かりやすく解説するサイト 、「保険見直しドットインフォ」などを運営。